2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540133
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
黒岩 大史 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40284020)
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Keywords | 集合値最適化 / 制約想定 / 相対理論 / 埋め込み / 数理計画法 / 集合値計画法 |
Research Abstract |
集合値最適化問題とは、実社会における多様な価値観を集合値写像によって自然に表現することが可能な問題であり、集合値計画法の研究は、理論・応用の両面から発展が強く望まれている。本研究では、解を求める際に重要となる制約想定について調査し、この結果に基づいた集合値計画法の双対理論、および求解法について研究するのが目的である。 集合値計画法において、意味のある形での双対理論の構築および適切な制約想定を導入し最適性条件を導くためには、凸集合の埋め込み空間(線形空間)とそこに導入する位相、および双対空間が最も重要な役割をなす。従来の研究結果では双対空間を具体的に記述することが難しかったため、双対理論の記述が困難であり、応用面では不十分な結果であった。これらのことを鑑み、平成23年度は次の研究を行った。 ●集合値のDC関数を、自然な形で定式化した。また集合値DC関数を用いて表現された集合値計画法について考察した。特に、最適性の条件を得るために必要な制約想定の中で最弱なものを導き、研究を行った。 ●実数値DC計画法、実数値準凸計画法に対する研究をはじめとして、実数値の最適性の条件を得るための制約想定について研究を行った。特に、DC計画問題に対する最弱の制約想定、generatorを用いた準凸関数の劣微分、制約想定、サンドイッチ定理等を導いた。 ●連携研究者との意見交換、国内外の研究者との研究打ち合わせ、研究集会・国際会議における発表等を通じて本研究に対する意見を広く求め、研究を発展させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集合値DC関数が自然に定式化できたこと、および埋め込み理論の発展により、拡張実数値関数の凸最適化、準凸最適化、DC最適化の研究と結び付き、十分な結果が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
国内外の研究者との意見交換や、国内外の関連する研究者との研究打ち合わせ、研究集会・国際会議における発表等を通じて本研究に対する意見を広く求め、研究を発展させる。
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Research Products
(7 results)