2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540139
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
土屋 卓也 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (00163832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貴 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (40114516)
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Keywords | 有限要素法 / 三角形要素 / 外接半径条件 / 領域の摂動 / Riemann多様体 / ラプラシアン |
Research Abstract |
2011年度の実績は以下の通りである。 (1)三角形要素上の外接半径条件の発見2011年9月から土屋が一橋大学の小林健太准教授と共同研究を開始し、三角形要素上の1次補間に関して「外接半径条件」を発見した。これは、三角形の外接円の半径が0に収束していけば、関数の1次補間の誤差も0に収束するというもので、従来知られていた「最小角条件」および「最大角条件」よりも一般的な条件である。これは、小林准教授が精度保証付き数値計算をもちいて見いだしたものであるが、小林と土屋により精度保証付き数値計算を用いず証明することができた。さらに、外接半径条件は「曲面の面積の定義」という百年来の問題に対する一つの解答を与えることも判明した。つまり、曲面の面積は、その曲面に内接する三角形多面体の三角形の外接円の半径の最大値が0に収束する場合、多面体の面積の極限として定義できるということがわかった。 (2)領域の摂動に関するラプラシアンのGreen関数の変分の計算大阪大学の鈴木教授との共同研究も大分進展した。2011年度では、領域の摂動に関してラプラシアンの固有値の変分を計算することができた。Dirichlet境界条件を課した場合は、第一変分、第二変分ともに計算できた。Neumann境界条件を課した場合は、第一変分が計算できた。第二変分の計算は2012年度での課題である。 (3)Riemann多様体上での有限要素法の定式化Riemann多様体上での有限要素法を定式化し、実際にプログラムを組み、うまくいくことを確認した。その誤差解析についてもほぼ概要がつかめた。今年度中に論文を執筆し投稿できる状態である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定してなかった三角形要素上の1次補間に関する「外接半径条件」を発見し、それを証明することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しでいる。今年度の課題は、これまで得られた結果を論文まとめ投稿することである。さらに、多くの研究集会で発表し、成果を世界に向かって発信していきたい。
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Research Products
(6 results)