2010 Fiscal Year Annual Research Report
動的計画法におけるベルマン方程式の包括的研究と数理経済学への応用
Project/Area Number |
22540144
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩本 誠一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 名誉教授 (90037284)
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Keywords | 動的計画法 / ベルマン方程式 / マックス関数方程式 / 零和解 / 単位積解 / 黄金経路 / フィボナッチ経路 / 黄金最適 |
Research Abstract |
全4年間の初年度である今年度は、動的計画法をはじめとする種々の方法で解析できる問題として、有限変数および無限変数の2次数理計画問題に焦点を絞って、その最適解の構造と特徴を抽出した。具体的には、この(主)計画問題を制約条件付き最適化問題に変換し、これに拡大ラグランジュ乗数を導入して双対問題を導いた。「条件付き問題化」と「拡大ラグランジュ乗数の導入」は本研究独自の成果である。次に、主と双対の各々についてその最適解を微分・偏微分法、行列解析法、動的計画法、変分法など多様な方法で求めた。さらに、両問題の新たな双対関係-(1)相補双対性および(2)シフト双対性-が成立することを導いた。この2つの双対性は(A)有限変数の場合はフィボナッチ最適経路、(B)無限変数の場合は黄金最適経路、上でそれぞれ成立している。「両双対性」、「フィボナッチ分割(逐次型)」、「フィボナッチ最適」、「黄金分割(逐次型)」、「黄金最適」は本研究代表者によってはじめて導入された概念である。これらは最適化理論に新たな広がりと深みを与えている。以上は(I)確定的問題に対する成果であるが、これらの成果が(II)確率的問題、(III)非決定的問題に対しても一部成立することが確かめられた。 今年度は、これらの成果を1国際会議、2日本数学会、3京大研究集会、4その他研究部会、などで報告してきた。
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Research Products
(4 results)