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2011 Fiscal Year Annual Research Report

反応拡散系の進行波解と侵入過程のダイナミックス

Research Project

Project/Area Number 22540156
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

細野 雄三  京都産業大学, 理学部, 教授 (50008877)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 辻井 芳樹  京都産業大学, 理学部, 教授 (90065871)
Keywords反応拡散系 / 進行波解 / 侵入過程 / 侵入速度 / 餌食と捕食者モデル / 相空間解析 / 特異摂動法 / 一意性
Research Abstract

今年度はS. Dunbar(1983,1984)の研究を出発点として、古典的なLotka-Volterra型の餌食・捕食者系モデルの進行波解の全体像を明らかにすることを主たる目標として以下の研究を行った。
1.昨年度、餌食を追跡する捕食者の侵入を記述する進行波について、捕食者の拡散係数がゼロのときに任意の正の速度を持つ進行波解の存在を相空間解析により議論したが、証明に誤りがあることがわかりその修正に時間を費やした。その成果は、プレプリントとして纏めたが、進行波解の速度をゼロに近づけた時、進行波の形状を特異摂動法で解析できる可能性があり現在研究中である。その結果と併せて論文として公表することを追求している。
2.餌食と捕食者が、開放空間に同時に侵入する過程を記述する進行波解について、
(1)捕食者の拡散係数がゼロのときには存在しないことを証明した(上記プレプリントに記載)。
(2)餌食の拡散係数が十分小さいとき特異摂動法により進行は解が構成できることがわかった。この手法で構成した解は,単調でないプロフィールをもつ。
我々の(2)の結果に対して、S. MaはJDE (2001)において、単調な進行波解の存在を主張している。両者の結果が正しいとすると同じ速度の異なった形状の進行波解が存在することになる。このことは「進行波解の存在が-意でない」という直感的理解に反する結果が成り立つことを意味する。したがって、進行波解の全体像を明らかにするためには、一意性の問題を考察することが不可欠であることが明らかとなった。
以上の得られた結果について、KSU非線形解析セミナー(2012年1月17日,京都産業大学理学部)、研究会「生態系モデルと数学的手法」(2012年2月18日,岡山大学環境理工学部)において口頭発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度の結果に誤りがあり,その修正に手間取ったことが最大の原因である。また.予定していた研究協力者が都合により参加できなかったため、結果をまとめて論文として公表すること、および数値シミュレーションにより侵入過程のダイナミックスを考察する点において遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

基本的には、昨年度と同様理論解析に重点を置き、特異摂動法を主な手法として進行波解の存在問題を研究する。一方、本年度の研究で重要であることが明らかとなった一意性の問題を視野に入れて研究を進める。この問題に対する既知の結果は少なく、解決の難しい問題であることが予想されるが、これまでの関連する研究を精査し、問題解決の糸口をつかむべく努力する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ロトカ-ヴォルテラ餌食・捕食者モデルの進行波解再訪-侵入現象の解析-2012

    • Author(s)
      細野雄三
    • Organizer
      研究会「生態系モデルと数学的手法」
    • Place of Presentation
      岡山大学環境理工学部(招待講演)
    • Year and Date
      2012-02-18

URL: 

Published: 2013-06-26  

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