2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540177
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平野 載倫 横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授 (80134815)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 解の多重性 / 非線形微分方程式 |
Research Abstract |
本研究での研究目的は、非線形の微分方程式にたいして、その解の多重存在とプロフィールを求めることである。非線形微分方程式の際立った特徴として、解が存在したとしても一つに定まらないことと、解のプロフィールやダイナミクスが直ちには得られないことにある。また、非線形微分方程式の解の個数については厳密に数え上げることができる場合もあり、個数の下限、上限のみが評価できる場合もある。それらの解はさまざまな特徴を有していると考えられる。平成24年度の研究実績としては、ポーランドのニコラス・コペルニクス大学のスラオミール・リビッキー教授との共同研究で、上記研究目的のうち、解の多重性について、ギンズブルグ・ランダウ方程式について、解析をおこない、解の多重性を示すことに成功した。これは、りビッキー氏とのこれまでの共同研究で得られたS^1 degee理論の結果を分岐理論に応用することによって得られたもので、従来の方法では、うまくいかなかった。一方、微分方程式の定義域の位相的、幾何学的(微分幾何学的)特徴が微分方程式の解の多重性に与える影響については、 Riemannian Manifold 上で考えられたSchrodinger 方程式について、その解の多重性が曲率の影響を受けることを示すことに成功した。具体的には、Riemannian Manifold上で定義された非線形Schrodinger 方程式についてRicci曲率の変化が、解の多重性にかかわり、Ricciの曲率が局所的極大、極小をとるところでおおきな値をとる解の関数があることを示した。すなわち、非線形Schrodinger 方程式の解の個数は、Ricciの曲率の極大、極小を取る点の個数を下回らないことを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り順調に進んでいる。研究協力者との協力体制も機能している
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も、これまで同様、研究協力者たちとの連携を密にして、より一層の成果をあげるように努力する。そのために、可能な限り、相互訪問を実現させる。
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Research Products
(2 results)