2012 Fiscal Year Annual Research Report
解の初期値に関する連続的依存性に着目した微分方程式系の可解性
Project/Area Number |
22540183
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田中 直樹 静岡大学, 理学部, 教授 (00207119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 扇丈 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (50273165)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リプシッツ作用素半群 / projection method / mild solution / 近似定理 / 半線形発展方程式 / 移流拡散方程式系 / maximal solution / ボルテラ方程式 |
Research Abstract |
1.リプシッツ作用素半群の近似理論の確立について:解の初期値に関する連続的依存性に着目して導入される安定性条件を満たす近似作用素が,縮小的になるような距離に似た汎関数が存在する。応用上,そのような汎関数が,片側凸性を有する場合は少なくない。そこで,汎関数が片側凸を有する場合に焦点を絞り,リプシッツ作用素半群の近似定理を考察した。先行研究と異なる点は,近似作用素が多価であることを許容したこと,および,滑らかさをもつ初期値に対する近似解を利用して,距離に似た汎関数による近似作用素の縮小性の概念を一般化した安定性条件を設定したことである。この工夫により, 2次元のナビエ・ストークス方程式に対する Projection Method へ応用可能なリプシッツ作用素半群の近似定理が得られた。 2.ボルテラ方程式に対する比較定理の援用による半線形発展方程式の可解性について:半線形発展方程式の軟解はボルテラ型の積分方程式の解として定式化される。そのため,軟解の初期値に関する連続的依存性は,2つのボルテラ型の積分方程式の差を評価することで得られ,評価後の方程式は特異な核をもつスカラー値ボルテラ方程式となりえる。このような着想のもとで,特異な核をもつスカラー値ボルテラ方程式の極大解を利用して,軟解の初期値に関する連続的依存性を定式化した点が本研究の特色である。特異な核をもつスカラー値ボルテラ方程式の極大解に対する比較定理を準備して,半線形発展方程式の可解性を考察し,無流速境界条件付き移流拡散方程式系へ応用した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)