2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22540192
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
水田 義弘 広島工業大学, 工学部, 教授 (00093815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 貴雄 大分大学, 教育福祉科学部, 講師 (40508511)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 関数空間 / 変動指数 / 極大関数 / ソボレフの定理 / Morrey 空間 |
Research Abstract |
ソボレフ関数について様々な角度から精力的に研究を行ってきた。ソボレフ関数とは微分がルベーグの可積分関数であるものをいう。このような関数は一般には連続と限らないが,何らかの良い性質をもつことが期待される。例えば,ルベーグ点の理論のように,積分に関する連続性が示されるディリクレ問題と関連して,ソボレフ関数が定義されている領域の境界付近での連続性は特に興味深い。 これまでの研究では主に微分がルベーグの Lp 関数族に含まれる場合について精力的に行われてきた。 Hedberg 氏によって,極大関数が定める作用素がきわめて有効な道具であることが示されてから,ソボレフの埋蔵定理などの重要な定理が初等的な方法で証明できるようになった。 本研究の目的は,一般の変動指数をもつ関数空間において,極大関数の有界性を示すとともに,ソボレフの埋蔵定理などの重要な理論を展開することにある。本年度の研究において,ルベーグの Lp 空間よりさらに一般な Musielak-Orlicz-Morrey 空間においても Diening 氏の理論が成立することを示した。さらに,リースポテンシャルに対して,Gagliardo-Nirenberg の不等式の一般化を与えることができた。これからの研究において,これらの議論をさらに発展させることが求められる。 研究分担者大野は,研究代表者とともに,変動指数をもつ関数空間におけるソボレフ定理に関する研究を分担した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
変動指数をもつ Musielak-Orlica-Morrey 空間において,ソボレフの埋蔵理論について新しい所見を得ることができ,今後もこの理論の発展が期待されている。
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Strategy for Future Research Activity |
変動指数をもつ Musielak-Orlica-Morrey 空間において,極大関数の有界性に関する新しい理論を開発するとともに,ソボレフの埋蔵定理の発展を行う予定である。
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