2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神本 丈 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (90301374)
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Keywords | Bergman核 / Peak関数 / 漸近展開 / 振動積分 / 特異点論 |
Research Abstract |
本年度の研究の成果として重要なものは、以下のふたつが挙げられる。ひとつは、正則ベクトル東上のベルグマン関数に関してのものである。現在までの研究としては,正値の場合に関するものが中心であり、非常に詳しく調べられているが、退化した場合については詳しいものは皆無であったが、私は趙康治氏と野瀬敏洋氏と共同で、特別な場合について、漸近展開という非常に詳しい形でベルグマン関数の挙動を表すことに成功した。 もうひとつは、実解析の問題である振動積分の挙動に関するものである。バルチェンコの有名な漸近展開の結果は、相関数のニュートン図形を用いてその挙動を表すものであるが、私は趙康治氏と野瀬敏洋氏と共同で、振幅関数が消えている場合に、そのニュートン図形もさらに考慮すると挙動がより正確に表示することができるというような結果を得た。これは、有限型擬凸領域上の複素解析学への応用が期待される成果である。
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