2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540204
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
望月 清 首都大学東京, 理工学研究科, 名誉教授 (80026773)
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Keywords | Schro" dinger作用素 / グラフ上の散乱問題 / 散乱データ / 逆散乱問題 / 平滑化効果 / Strichartz estimate |
Research Abstract |
今年度発表された論文はないが、掲載予定ののものが2つある。Berghaeuser のものはloup型のコンパクト部分を伴うnoncompact graph上の散乱逆問題を考察している。グラフ上の散乱問題は細いチューブ状領域での種々の波動伝播現象を考察する上で重要であり、多くの研究がある。我々の研究はloupの存在により、より複雑になる散乱データ(散乱関数、固有値、正規化定数)の詳しい特性求め、それを基にポテンシャルを決定するアルゴリズムを定めるものである。 類似の問題はstar-shaped graph等他のグラフに対しても考察されており,昨年度に続いて東海大学での研究会で発表されている。これらは本研究終了時までに論文として発表する予定である。 World Science Publishingのものは多次元のSchro"dinger作用素、古典的な波動伝播問題に関する研究で,昨年度に発表された内容を発展させている。特に,固定されたエネルギー状態の散乱振幅からdissipationとpotentialを同時に決定する問題、また、波動伝播現象の解析に欠かせないいわゆるStrichartz評価の時間依存係数の問題への拡張などがなされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
聴発表の論文、掲載予定の論文、また研究会等での発表などで当初の研究計画はおおむね順調に進展しているものと考える。ただし、グラフ上の散乱問題では解明出来ていない部分が残されており、今後の研究課題になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題の更なる推進には国内外の多様な研究者達との研究討論が欠かせない。また、主催するセミナーでより具体的な問題提起を行っていきたい。
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Research Products
(4 results)