2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540212
|
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
神谷 茂保 岡山理科大学, 工学部, 教授 (80122381)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 正之 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70174646)
村上 悟 岡山理科大学, 理学部, 教授 (40123963)
|
Keywords | 離散群 / 複素双曲空間 / Jorgensenの不等式 |
Research Abstract |
離散群の研究において離散性条件、離散群の例を見つけ出すことは重要である。 2次元複素双曲空間に作用する等長変換群PU(1,2;C)の部分群のうち特に3つの複素鏡映写像により生成される複素双曲三角群の離散性をしらべた.実双曲空間に作用する三角群についてはよく知られている.実双曲三角形は双曲三角形のつくる内角によりこの群は決定されるが複素双曲三角群の場合には内角だけでは三角群を決定することはできず自由度がある。二つの「辺」の交角がπ/p, π/q, π/rとなる複素双曲三角形のそれぞれの「辺-の複素鏡映写像から生成されるPU(1,2;C)の部分群を(p, q, r)型の複素双曲三角群と言う.(p, q, r)型の複素双曲三角群は(共役をのぞいて)1-パラメータの族をなすことが分かる。特別に決めた元の位数nを決めるごとにこのパラメータの値が一つ対応する。この群を(p, q, r ; n)型の複素双曲三角群という。regular ellipticな元に対する複素双曲版Jorgensenの不等式を用いて(p, q, r ; n)型の複素双曲三角群について考察し、離散群になるための条件を示し具体的に離散群、非離散群の例を与えた。また今までに知られている離散的な複素双曲三角群について表にまとめた。これらの結果は、アメリカ数学会の雑誌に発表した。特に(n, n, ∞ ; k)型の群について詳しく研究し離散的かどうかを判定しそれをリストにまとめた。nが29以上のときは全て離散的ではないことは既に示した(Canadian Mathematical Bulletinに掲載確定)。この結果のnを22まで下げることができた。この内容は新たな研究論文として発表の予定である。
|
Research Products
(7 results)