2014 Fiscal Year Annual Research Report
Delayed Feedback 制御法の解析における理論的枠組みの構築
Project/Area Number |
22540223
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
宮崎 倫子 静岡大学, 工学研究科, 教授 (40244660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 敏機 電気通信大学, その他部局等, 名誉教授 (60004446)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Delayed Feedback 制御法 / 周期軌道 / 安定性 / 遅延微分方程式 / フロッケ理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,以下の3つの課題について取り組んだ. 1.一般のゲインに対するDF制御法の解析に向けて,回転行列の実数倍となるような行列をゲインとする場合に対象を絞り解析手法を模索した.単位行列の実数倍に対する我々の成果(SIAM J. MATH. ANAL. 2011)のひとつC-map定理と同様の結果は現時点で得られていない.しかし, Fiedler et al. (Phys. Rev. Lett., 2007) によって提示された奇数制約条件に対する反例の解析が,まさに回転行列の実数倍となるようなゲインを考えることであり,DF制御法の解析において,非常に重要なテーマである. 2.上述のFiedler et al. による奇数制約条件に対する反例においては,その論文内で遅れを持つ微分方程式におけるフロッケ指数が数値計算により与えられているが,このことに対する理論的保障を行うことも試みたが,現時点では成果は得られていない. 3.我々の,DF制御法に関する成果(特にC-map定理)を,非線形発展方程式に対して適用するための準備を整えつつある.その一つとして,非線形摂動項を含む周期系発展方程式の周期解の存在と解の表現を与えた.その成果は8月に韓国で開催されたICM2014にて口頭発表するとともに,12月にはJDEに掲載された. 上記,1および2については,本研究期間中に数学的に完結した結果を得ることができなかった.しかし,DF制御法は工学や物理学等の応用分野で,数学的な理論保証が未完のまま利用されている現状から,今後の理論的保障への道筋を絞るうえで重要な礎である.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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