2012 Fiscal Year Annual Research Report
非横断的交差を含むヘテロ次元サイクルのロバスト性に関する研究
Project/Area Number |
22540226
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
桐木 紳 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50277232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 輝彦 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (50154688)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 力学系 / 大域解析学 / トポロジー / 非双曲 / ホモクリニック / ヘテロ次元サイクル / ストレンジ・アトラクタ |
Research Abstract |
非双曲的力学系の研究の最も重要なテーマは,ホモクリニック接触とヘテロ次元サイクルである.というのは,力学系の双曲性に関する予想で「双曲的でない任意の微分同相写像はホモクリニック 接触かヘテロ次元サイクル をもつものでCr近似される(Palis予想)」というものがある.この予想が正しければ非双曲的力学系の研究は,ホモクリニック接触かヘテロ次元サイクルをもつ写像族を中心に行うべきあるし,たとえそうでなくても,これら以外の非双曲的現象は見つかっていない現状を踏まえれば,全貌が未だ分からないこれらの現象を研究することは力学系の研究にとって意義のあることである. ホモクリニック接触とヘテロ次元サイクルを別々に研究することは多くの研究者によってなされてきた.本研究では,これらホモクリニック接触とヘテロ次元サイクルを同時に含むような最もクリティカルな状況,すなわちヘテロ次元接触に関する分岐を明らかにすることであった.一見,特殊な設定に思えるが,じつはこのような状態がC2-ロバストであること(すなわちヘテロ次元サイクル上にヘテロ次元接触をもつような微分同相写像のC2トポロジーでの開集合の存在)を証明出来たのが本研究のもっとも大きな成果である.それのみでなくストレンジアトラクタの発生やNewhouse現象について明らかにした.ゆえに申請時に見込んだ成果より多くの結果ををあげることができ,研究実績として5編の論文を出版した. この研究は首都大学東京の相馬輝彦氏との共同研究であり,その他にブラジルのLorenzo J. Diaz氏と篠原克寿氏からも多大な協力を得ることができた.国内の力学系研究集会をはじめ,台湾の清華大,イタリアのトリエステ,英国のウォリック大で行われた研究集会などで発表も行い国際的なものになった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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