2012 Fiscal Year Annual Research Report
局所銀河群銀河の高密度分子ガス広域撮像サーベイに基づく大質量星形成過程の解明
Project/Area Number |
22540249
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
濤崎 智佳 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (40356126)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 星形成 / 星間物質 / サブミリ波 / 超伝導受信機 / 局所銀河群 |
Research Abstract |
高密度ガスの効率的なトレーサーであるCO(3-2)分子輝線を用いて、系外銀河における高密度分子ガスの無バイアス広域サーベイを実施していくことを目的として、ASTE望遠鏡搭載の345GHz帯受信機CATS345に対して性能を向上させるため、 Orth omode transducer (OMT) を用いることで2偏波同時観測を可能にする改良を行い、実験室での性能評価を進め完成させた。さらに ASTE望遠鏡に搭載して性能評価を行った。 これとともに局所銀河群中に存在する最も近傍の渦状銀河の一つである M33 に対し、45m電波望遠鏡及び ASTE望遠鏡を用いてCO(1-0), CO(3-2) 及び 1.1mm 連続波による星間物質の広域撮像観測を巨大分子雲 (GMC) を識別できる分解能で実行してきたが、CO(3-2) で の一部領域を除き予定領域の観測をほぼ完遂した。M33 は face-on に近いため、個々の GMC を分解しつつその分布を銀河円盤全体にわたって渦状腕等の大局的構造や個々の星形成領域と対応づけて探ることができる最適の天体である。 これにより、 (1) 質量の大きい GMC ほど CO(3-2)/CO(1-0) が高く大質量な GMC ほど高密度ガスの割合が大きい、すなわち効率的な高密度ガス形成が行われている可能性を示唆すること、また、(2) HII regionや若い星団の付随の有無から、GMCを 4つの進化段階に分類したところ、ほとんどの GMCが星形成活動性を示し、GMCの寿命は 20-40 Myrであると推測される、などが明らかとなった。 また、観測を完遂した CO(1-0), 1.1mm continuum について、 取得したデータのホームページでの公開を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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