2014 Fiscal Year Annual Research Report
超対称ゲージ理論の格子上での定式化と格子重力への拡張
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22540261
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河本 昇 北海道大学, その他部局等, 名誉教授 (50169778)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 格子超対称性 / 格子ゲージ理論 / 超対称場の理論 / 格子カイラルフェルミオン |
Outline of Annual Research Achievements |
超対称性を格子上で厳密に保持する定式化を構成するのに次の二つの困難が存在する。(1)差分のライプニッツ則の破れ。(2)格子カイラルフェルミオンのフェルミオンコピーの発生。我々はこれ等の困難を解決する為に、極限で連続の運動量に収束する新たな格子運動量の保存と、カイラルフェルミオンコピーを超対称パートナーとする、スーパーダブラー・アプローチの定式化を提唱した。この定式化が量子効果によって超対称性が壊れない事を、超対称ワード・高橋恒等式を1-ループ、及び2-ループレベルでチェックすることにより成立する事を具体的に示し、論文作成の最終段階にある。この定式化はゲージ場の入らないベス・ズミノ模型の範囲内では量子論的にも厳密に超対称性を保持しているが、結合則が破れている事が明らかに成り、そのままの形では超対称ゲージ理論に拡張出来ない。そこでこの定式化を結合則を保持する様に拡張した定式化を発見した。この定式化は格子上の場の理論の定式化で有るが、非局所性を持ち連続理論と等価の性質を持ち、カイラルフェルミオンの問題を回避している。また連続極限で回復する並進不変性しか持たない。原理的に超対称ヤング・ミルズ理論に拡張でき厳密な超対称性を持つ格子定式化となっている。但し格子場理論としての正則化がされている理論とは言い難い。現在我々の格子超対称性の定式化の集大成である本論文をまとめている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)