2012 Fiscal Year Annual Research Report
離散世代対称性をもつ超共形ダイナミクスに基づく素粒子模型
Project/Area Number |
22540269
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 博章 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60262424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺賀 岳彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70419993)
谷本 盛光 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90108366)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 素粒子論 / 超対称性 / ニュートリノ質量 / 陽子崩壊 |
Research Abstract |
初年度、強結合超対称理論と双対関係にあると期待されている(非因子型)余剰次元模型を取り上げたが、本年度は、超対称な余剰次元模型から予想されるN=2拡張超対称性を部分的に持つ模型として、R対称な超対称模型を取り上げた。連続的R対称性はフレーバー問題を解決する一つのアプローチである。 連続的R対称性をもつ模型の特徴は、まずゲージセクタでは、ゲージ粒子の超対称パートナー(ゲージノ)に対し通常のマヨラナ型ではなくディラック型質量項を仮定すること、またヒッグスセクタでは、ヒッグス二重項を二倍に拡張し、ヒッグス場の超対称パートナー(ヒグシーノ)がディラック型質量項を持つことである。我々はさらに、一重項場がヒッグス場と結合することで、ヒッグスセクタでも超対称性が自発的に破れる模型を取り上げ、その模型において、ニュートリノ質量スケールを自然に再現できるR電荷を見出した。さらに、この結果がレプトンフレーバー構造に与える影響(ミュー粒子異常磁気能率やレプトンフレーバー非保存過程)の大きさを見積もるため、陽子安定性からの制限を検討した。 また、この模型では、昨年度に取り上げた非線型超対称標準模型と同様、軽い擬ゴールドスティーノ(超対称性の破れに伴う南部ゴールトストン粒子)が現れる。この擬ゴールドスティーノは、超重力理論におけるグラビティーノとともに、(本研究で当初注目していた超共形セクタのかわりに)、暗黒物質やさらには暗黒輻射になる可能性がある。この可能性を検討するために、擬ゴールドスティーノを含む質量行列の固有値や固有ベクトルについて詳細な解析を行い、部分的な結果を発表した。 以上の成果は、日本物理学会の他、SI2012*(台湾)、日独シンポ(金沢)、HPNP2013*(富山)、KEK-ph2013(つくば)などの国際研究集会において、共著者が発表した。(*はポスタ、他は口頭発表。)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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