• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Annual Research Report

超対称性標準模型における軽いヒッグス粒子の可能性の理論的研究

Research Project

Project/Area Number 22540273
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

戸部 和弘  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20451510)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2013-03-31
Keywordsヒッグス粒子 / 超対称性 / LHC実験
Research Abstract

LHC実験で、とうとう質量が約126 GeVあたりに標準模型のヒッグス粒子らしき新粒子の発見がなされた。その粒子のLHC実験での生成や崩壊過程の詳細な解析もなされつつあり、今のところ、標準模型ヒッグス粒子と矛盾のない結果となっている。ただ、ヒッグス粒子が2つの光子に崩壊するモードでは、途中ATLAS実験、CMS実験の両方がイベントの超過を報告したりして、まだ新物理の効果の入る余地があり、その可能な新物理の効果を解析した。最新の結果では、まだATLAS実験では大きな超過が許される状況のように見えるため、今後のさらなるデータを見極める必要がありそうである。
最小超対称標準模型(MSSM)は約126 GeVというヒッグス粒子の質量を説明するために、非常にパラメータ領域が制限され、さらに軽いヒッグス粒子シナリオは、観測されたヒッグス粒子の生成や崩壊からも、非常に制限を受ける結果となった。さらにLHCb実験でBsメゾンのミュー粒子と反ミュー粒子への稀崩壊現象が観測され、この結果が標準模型と非常に無矛盾なものであるために、MSSMの軽いヒッグス粒子シナリオは非常に制限を受けることが分かった。他のB物理の観測量なども考慮すると、MSSMで非常に軽いヒッグス粒子を実現するには、パラメータのチューニングが必要である。
LHC実験はデータを蓄積し新物理の探索も進んでいるが、残念ながらヒッグス粒子以外の新物理の明らかな兆候はまだ見つかっていない。ただ、ミュー粒子の異常磁気能率(muon g-2)の実験が標準模型の予言値と食い違っていることが報告されており、これを説明する理論を解析した。これを説明しようとすると、比較的軽い新粒子の存在が期待されるが、低エネルギーの実験などとまだ無矛盾であり、今後LHC実験で、弱い相互作用を通じてこれらの新粒子を生成する過程を探索することが重要であることを指摘した。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] New physics for muon anomalous magnetic moment and its electroweak precision analysis2012

    • Author(s)
      Shunichi Kanemitsu, Kazuhiro Tobe
    • Journal Title

      Physical Review D

      Volume: 86 Pages: 095025

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.86.095025

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 標準模型を超える物理からのミューオン異常磁気モーメントへの効果と、その電弱精密測定からの制限2012

    • Author(s)
      金光俊一、戸部和弘
    • Organizer
      日本物理学会2012年秋季大会
    • Place of Presentation
      京都産業大学
    • Year and Date
      2012-09-14
  • [Presentation] ミューオンg-2を説明する新物理におけるh to gamma gammaへの影響

    • Author(s)
      猪狩貴史、戸部和弘
    • Organizer
      日本物理学会第68回年次大会
    • Place of Presentation
      広島大学
  • [Presentation] New physics for muon g-2 and its electroweak precision analysis

    • Author(s)
      Kazuhiro Tobe
    • Organizer
      The 2nd International Workshop on LHC Era Physics (LHEP 2013)
    • Place of Presentation
      Sanya, China

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi