2012 Fiscal Year Annual Research Report
超重力理論から創出される非等方インフレーション宇宙の研究
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22540274
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
早田 次郎 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00222076)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 非等方インフレーション / 非等方性 / 宇宙背景放射 / ベクトル場 / 偏光揺らぎ |
Research Abstract |
宇宙背景輻射観測衛星WMAPによってインフレーション理論の枠組みの正しさは検証されたと言っても過言ではない。これにより宇宙論は精密観測の時代に入った。パーセントレベルの観測でどのような微細構造が現れ、そこにどのような基礎理論の痕跡が潜んでいるのかを明らかにすることが重要となっている。本研究は素粒子の標準理論に常に現れるベクトル場がインフレーションモデルにどのように寄与するのかを明らかにし、その予言を宇宙背景輻射観測衛星PLANCKによって検証することを目的とする。具体的には、ベクトル場による非等方インフレーションの基礎理論構築と宇宙背景輻射への予言、観測データとの比較検討を行うことを目的としている。 当初、本年度の研究計画のメインは、Planckの観測データとの比較による非等方インフレーションの検証であった。しかし、データリリースが遅れたために、理論的な研究を行い、Planckのデータリリースに備えることを目的とした。まず、現在までの研究を整理検討し、Physics Report 誌に論文を投稿し、掲載が決定された。さらに、パリティ-が破れるような結合の場合にも非等方インフレーションが起こることも明らかにした。また、非ガウス性の計算も行い、興味深い大きさの非ガウス性が存在することを明らかにした。最近では、非等方インフレーションを弦理論に埋め込むために、非アーベルゲージ場へのモデルの拡張に成功した。現在、その詳細な研究を遂行中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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