2012 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー・フロンティアの物理と量子色力学の摂動論的手法
Project/Area Number |
22540276
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植松 恒夫 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (80093194)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 素粒子論 / 量子色力学 / 摂動論 / 光子構造関数 / リニアコライダー / 2光子過程 / ヒッグス粒子 / 遷移形状因子 |
Research Abstract |
本研究計画では、素粒子の強い相互作用に対する量子色力学(QCD)の摂動論的アプローチを用いて、欧州合同原子核研究所(CERN)のラージ・ハドロンコライダー(LHC)や、近い将来に建設が計画されている国際リニアコライダー(ILC)等の先端加速器で到達されるエネルギー・フロンティアでの標準模型および標準模型を超える物理を研究することを目的に研究を遂行した。当該研究計画の最終年度である平成24年度は電子・陽電子衝突実験の2光子過程における偏極仮想光子構造関数の重クォークによる質量効果について研究を進めた。特に、偏極光子構造関数の1次のモーメント和則の重いクォークの質量効果や、超対称QCDでクォークやグルーオン以外に、超対称粒子であるスクォークやグルイノが存在する場合の質量効果を考慮した仮想光子構造関数の計算を遂行した。これらの研究に関しては2012年7月にフランスで開催された第16回量子色力学国際会議(QCD12)でその成果を発表した。またこの会議では、電子・陽電子衝突の2光子過程で測定される、π中間子の遷移形状因子についての最新の研究成果の報告があり、これについて検討した結果を2012年11月の日大理工・益川塾連携シンポジウムで報告した。一方LHCで見つかったヒッグスらしきボソンの2光子崩壊の崩壊率は今のところ若干ではあるが標準模型からのずれがある。そこで、逆過程である2光子過程を通してのヒッグス粒子生成に興味が持たれる。特にここでは、電子・陽電子衝突実験での2光子過程によるヒッグス粒子生成で、片方の電子に大きい運動量の遷移を与え、終状態で散乱電子を測定する事象の理論計算を行った。これより、ヒッグス粒子の遷移形状因子の運動量依存性が分かり、標準理論と合致するのか否かに興味が持たれる。その中間的結果については、2013年3月に広島大学で開催された日本物理学会で報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)