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2011 Fiscal Year Annual Research Report

次世代加速器を用いた新相互作用の最適観測量解析

Research Project

Project/Area Number 22540284
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

日置 善郎  徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (90173129)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大熊 一正  福井工業大学, 工学部, 准教授 (80367507)
Keywords新相互作用 / トップクォーク / LHC / レプトン分布
Research Abstract

本研究の目的は,陽子陽子衝突型加速器LHC等において,トップクオーク対生成などの断面積を,特定の模型に依存しない最も一般的な形で計算し,非標準相互作用の存在可能性を探ることである.この戦略の特色は,どのような実験データが出ようとそれに素早く対処できる「模型に依存しない解析」を行うことである.
我々は,「標準模型の背後にはΛというエネルギースケールで特徴付けられる基本理論が存在し,Λ以下の世界はSU(3)×SU(2)×U(1)という対称性に従う有効相互作用で記述される」という枠組みを採用している,昨年度は,その枠組みにおいて,非標準トップーグルオン結合を含めてパートン衝突でのトップ対生成断面積を解析的な形で求め,さらにそれに基づいてトップの半レプトン崩壊で生まれる荷電レプトンの運動量分布を与える式を導出した.
今年度は,上記の結果を用い,具体的なエネルギー分布・角分布・横運動童分布など実際の実験で測定される量を調べることを今年度の第1目標として設定し,これを遂行した.詳細な結果は,アメリカ物理学会誌Physical Review Dに掲載されている(13.研究発表に記載).それにより,上記の各種分布量が非標準パラメータの値によって如何に影響を受けるかが視覚的に示され,実際に走り出しているLHCの実験に対して具体的な提言となった.また,これらの成果に関しては,2件の日本物理学会での発表(大熊;13.研究発表に記載)に加えて,欧州での三つの国際会議にも招待され(日置),講演を行った[1-3].
次に,そこで導出された種々の分布に対して最適観測量解析法を適用し,未知パラメータ測定において期待される統計誤差を評価することを第2目標とした.これを行うことにより1,さらに詳しい実験条件(ビーム強度など)を具体的に議論できるようになると期待されるからである,この作業については,発表する段階には至っていないが,必要な式はすでに全て解析的な形で導出され,それに基づく必要な数値積分計算も完了しているので,近々論文としてまとめる予定である.
[1]Z.Hioki and K.Ohkuma, "Studying anomalous top-gluon couplings at Tevatron/LHC", Portoroz 2011, Portoroz, Slovenia, April12, 2011.
[2]Z.Hioki and K.Ohkuma, Model-independent study of neutral Higgs sector via ttbar productions at muon colliders", Scalars 2011, Warsaw, Poland, August 27, 2011.
[3]Z.Hioki and K.Ohkuma, "Studying anomalous top-gluon interactions at hadron colliders", German-Japanese Workshop, Zeuthen, Germany, October 4, 2011.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

第1目標「具体的なエネルギー分布・角分布-横運動量分布など実際の実験で測定ざれる量を調べること」は達成され,詳細結果が,米国物理学会誌Phys.Rev.Dに掲載されている.それにより,上記の各種分布量が非標準パラメータの値によって如何に影響を受けるかが視覚的に示され,実際に走り出しているLHCの実験に対して具体的な提言となった.また,第2目標「そこで導出された種々の分布に最適観測量解析法を適用し,未知パラメータ測定において期待される統計誤差を評価すること」については,必要な式はすでに解析的な形で導出され,それに基づく必要な数値積分計算も完了しており,近々論文としてまとめる段階にまで進んでいるからである.

Strategy for Future Research Activity

種々の分布に対する最適観測量解析を実行し,未知パラメータ測定において期待される統計誤差を実際に数値的に評価することが当面の最重要課題である.その作業を完成させたのち;次の段階として,トップ対の両方が半レプトン崩壊する反応に対して終状態のレプトン対に関する二重エネルギー・角分布を解析的な形で計算し,それに対して最適観測量解析法を適用するという方針である.従って,研究計画に対しての基本的な変更はなく,また現時点で大きな問題点も見出されていない.

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Exploring anomalous top-quark interactions via the final lepton in ttbar productions/decays at hadron colliders2011

    • Author(s)
      Hioki Z, et al
    • Journal Title

      Physical Review

      Volume: D83 Pages: 114045-1-114045-11

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.83.114045

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] TevatronとLHCによるトップクォーク-グル-オン結合の拡張制限2012

    • Author(s)
      日置善郎
    • Organizer
      日本物理学会年次大会
    • Place of Presentation
      関西学院大学(兵庫県)
    • Year and Date
      2012-03-27
  • [Presentation] ハドロンコライダーにおける非標準トップクォーク相互作用の観測可能性2011

    • Author(s)
      日置善郎
    • Organizer
      日本物理学会秋季大会
    • Place of Presentation
      弘前大学(青森県)
    • Year and Date
      2011-09-19

URL: 

Published: 2013-06-26  

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