2012 Fiscal Year Annual Research Report
2重荷電交換反応によるハイパー核の生成・崩壊のスペクトルとハイペロン混合
Project/Area Number |
22540294
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
原田 融 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (70238187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 義治 北海道大学, 情報基盤センター, 准教授 (60271714)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 理論核物理 / 核反応 / ストレンジネス / ハイパー核 / 荷電交換 / 相互作用 / スペクトル / ハイペロン混合 |
Research Abstract |
大強度陽子加速器施設(J-PARC)で展開されるハイパー核の性質をバリオン-バリオン(BB)間相互作用に基づいて微視的立場から理解することは本研究課題の主要な目的のひとつであった。最終年度である平成24年度に得られた主な成果は以下の通りである。 (1)有効相互作用による微視的畳み込みポテンシャルの構築:ハイペロン-核子(YN)相互作用は定量的によく分かっていないためにハイパー核の実験データから相互作用を解明することが必要である。KAT(栗原・赤石・田中)理論に基づき、現実的なYN相互作用を用いてべーテ・ゴールドストン方程式を解いてg行列と2体相関を求め、畳み込み模型によるハイペロン-原子核間有効ポテンシャルを求めた。これをハイパー核YNNに適用し、ヘリウム3を標的核にした(K-,π)反応によって生成される生成スペクトルを理論的に計算して予測した。ΣNNの閾値付近には準束縛状態に対応するS行列の極が存在するために、この実験データの解析を解析することによってΣN相互作用の性質を解明する貴重な情報が得られることを示した。 (2)連続状態離散化結合チャネル(CDCC)法による計算コードの開発:「多配位チャネルに拡張されたグリーン関数」法を連続状態離散化結合チャネル(CDCC)法に組み合わせた計算コードを開発した。簡単な例として、ΛN相互作用にガウス型ポテンシャルを仮定して離散化された連続状態の密度分布で畳み込みポテンシャルを求め、ヘリウム3原子核を標的にした(K-,π)反応に適用して、芯核の2核子(NN)の芯核におけるΛpp生成スペクトルを求め、連続状態の寄与を理論的に初めて評価した。その結果、スペクトルの絶対値を2-3倍程度に大きくするがスペクトルの形はほとんど変わらないことが分かった。3体破砕の効果を考慮した生成スペクトルを評価できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)