2012 Fiscal Year Annual Research Report
長時間気球観測データを用いた宇宙線反重陽子・反ヘリウムの精密探索
Project/Area Number |
22540322
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉村 浩司 岡山大学, その他部局等, 教授 (50272464)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 長時間気球観測 / 宇宙線 / 反重陽子 / 反ヘリウム / BESS-Polar / 初期宇宙 / 物質・反物質対称性 / 暗黒物質 |
Research Abstract |
本年度は、BESS-PolarIIのデータを用いて反重陽子の探索に必要な測定器性能を得るために、測定器較正を引き続き行い、以下のような成果を得た。 [測定較正による性能の向上]:前年度までに得られた中央飛跡検出器の測定器較正を行うことにより、運動量分解能、時間分解能を向上させることに成功した。今年度は反重陽子と反陽子を識別するために重要なエアロジェルチェレンコフカウンタの性能向上のために、運動量と閾値に関する較正を行った。さらに中央飛跡検出器のdE/dXを組み合わせることにより、反重陽子の同定能力をさらに向上させることに成功した。 [反重陽子の探索]:反重陽子の探索においては、同じ負電荷を持ち流束が多い反陽子が最も厳しいバックグランドとなる。本年度は向上したエアロジェルチェレンコフカウンタおよび飛行時間カウンタのデータを用いて選別を行った。全データから反重陽子事象の探索を行ったが、有力な候補は観測されなかった。 [反重陽子流束の上限値の算出]:反重陽子が観測されなかったことから、宇宙線の中の反重陽子の流束の上限値の算出を行っている。反重陽子に対する検出効率を求めるために新たなモンテカルロシミュレーションコード(MC)を開発した。MCを用いて、検出効率およびアクセプタンスを求めた後に、流束の上限値を求める。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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