2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子動力学法による固体および液体電解質中におけるイオン間相互作用とダイナミックス
Project/Area Number |
22540337
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
松永 茂樹 長岡工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70321411)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 分子動力学 / シミュレーション / 超イオン導電体 / 動的構造因子 / 電子状態 / 電解質溶液 / イオン電導度 / 熱伝導度 |
Research Abstract |
今年度の研究では、まず2種類の可動陽イオンAg+及びCu+を含む固体電解質AgBr-CuBr系について考察した。固体電解質の混合系では超イオン導電相への転移温度が下がり、より実用化に近づくものと考えられる。これまでの我々の研究によって、Ag+とCu+は定説と異なり、超イオン導電相において異なる分布をすることが見出されている。今回、分子動力学シミュレーションによってAgBr-CuBr系の動的構造因子を求め、縦波の音響モード、光学モード、さらに横波の音響モードを見出した。これらはBrイオンによって伝搬されており、縦波と横波が異なるイオンによって伝搬される融体RbAg4I5系とは異なる結果を示している。またイオン間の相互作用を、プラズマ振動を仮定したモデルを用いて説明した。更に、超イオン導電相における第一原理計算を行い、結晶中のCu+イオンの存在確率を求め、Ag+とCu+の分布の差異について考察した。またバンド構造、状態密度、イオン間の電荷移動について考察し、この系の電子状態が 多層のhybridizationを形成することを見出した。次に、電解質溶液の輸送現象と構造に関する研究を行った。稀薄溶液のイオン電導度に関しては、陽イオン、陰イオンがそれぞれ周囲の水分子を伴って溶液中を運動するというモデルで説明できることを、一般化されたランジュバン方程式に基づく理論と分子動力学シミュレーションによって示した。これは溶融塩中の『イオンの電導度の比がイオン質量の逆比に等しい』という関係に対応しており、『溶液中のイオン電導度の設計』の可能性を示唆している。さらに、海水のモデルとしての塩化ナトリウム水溶液に二酸化炭素やメタンが溶解した場合に、構造や輸送係数がどのように変化するかを考察した。特筆すべき事項として、二酸化炭素が飽和した場合、高圧下で熱伝導度の圧力依存性が負になる現象が見出された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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