2012 Fiscal Year Annual Research Report
多ギャップ固有ジョセフソン接合におけるジョセフソン効果とレゲット・モード
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22540358
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小山 富男 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (30153696)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | レゲットモード / 固有ジョセフソン効果 / 多ギャップ超伝導体 |
Research Abstract |
本研究の課題は、多ギャップ固有ジョセフソン接合系におけるレゲット・モードを考察することにある。レゲット・モードは複数の超伝導ギャップが存在する超伝導体における超伝導位相の out-of-phase モードである。本研究では、特に、異方性が大きく単結晶でもジョセフソン接合となる固有ジョセフソン接合系を主要な研究対象とした。このような超伝導体は、厚いブロック層を持つ鉄系超伝導体中に見出される可能性がある。本研究では、前年度までに構築した多バンド固有ジョセフソン接合系における超伝導位相ダイナミクスに対する基礎理論を用いて、種々の物理量の計算を行った。特に、接合系の電流-電圧特性に対する計算では、多重ブランチ構造をとるIV曲線の内側のブランチでジョセフソン振動とレゲット・モードの共鳴が起きることを示た。この共鳴にり、過剰な直流電流がレゲット・モードの振動数に対応する電圧値で現れることを明らかにした。この結果から、レゲット・モードを共鳴励起させるための条件を明らかにすることができた。また、極低温のジョセフソン接合系で現れる巨視的量子効果に対する研究も行った。2-gap 接合系の場合のスイッチング電流値の分布に現れる巨視的トンネル効果(MQT)のレートは、レゲット・モードの存在により、顕著に増大することを明らかにした。その他に、2-gap 系の渦糸状態を記述できる非局所ギンツブルグ-ランダウ理論の構築も行った。この理論では、超伝導電流は非局所的になる。この理論を用いた計算により、2-band 超伝導体として知られる MgB2 で渦糸間の相互作用は引力部分を持つことを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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