2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22540401
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
藤川 和男 日本大学, 理工学部, 教授 (30013436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 真一 日本大学, 理工学部, 教授 (50207502)
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Keywords | 不確定性関係 / エンタングルド / 隠れた変数 / 場の量子化 / 量子真常 / quantum discord / CPT対称性 |
Research Abstract |
まず、場の理論において残された基本的な問題があるスカラー場の2次の発散とくり込み群の問題を考察した。とくに、スカラー場の質量は引き算的にくり込まれるが、この引き算的なくり込みの特性および今までに認識されなかった可能性をくり込み群の変形という観点から考察した。こうすることにより、例えば、場の理論の次元正則化と運動量空間で引き去る処方の関係も明確になった。 論文にはならなかったが、時空の基礎的な構造において非可換な座標の可能性とかトウィスター構造の可能性があり、これは研究分担者の出口博士との議論とかHelsinki大学の研究者との議論で考察を深めた。量子力学基礎論では、最近quantum discordというエンタングルメントを用いない量子情報処理のアイデアの提案により、面白い局面を迎えている。これは、量子力学の本質をエンタングルメントに限定してきたこれまでの常識を覆すものである。このquantum discordがBellの隠れた変数で記述可能かどうかの考察を行った。隠れた変数は、エンタングルメント以外の量子的な性質を記述できるというある種の「信仰」があったが、quantum discordも隠れた変数では記述できないということに明確に示した。これはこれまでの考え方に一石を投じるものであると考える。 時空の基礎的な対称性という観点からは、Helsinki大学の人たちとCPT対称性とLorentz対称性の関係を明確にする研究を行った。 また、シンガポールとか中国との研究交流も、昨年度からの継続として推進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
量子力学基礎論に関係した分野の研究および素粒子理論の基礎的な対称性に関係した分野の研究は順調に進んでいるといえるが、量子異常の考察は他の問題に時間を取られたこともあり十分できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
まず量子力学基礎論に関しては、最近話題になっている不確定性関係にまつわる問題を明確にしたいと思っている。隠れた変数の理論の問題点もさらに明らかにしたい。 素粒子論に関しては、CPT対称性とLorentz対称性の関係をより明確にして、物理的な応用等を議論したい。
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Research Products
(4 results)