2012 Fiscal Year Annual Research Report
太陽系外惑星系における地球型水惑星の気候モードとその物理条件の解明
Project/Area Number |
22540434
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田近 英一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (70251410)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 太陽系外惑星系 / 地球型惑星 / 水惑星 / 惑星気候 / ハビタブルゾーン |
Research Abstract |
本研究計画は,惑星の質量,軌道要素,中心星の光度及び年齢等の条件に対して多数の数値計算を系統的に行うことによって,太陽系外地球型水惑星が取り得る気候モードの条件を明らかにして,その多様性を予測しようとするものである. 平成24年度は,地球型水惑星環境モデルの系統的な感度実験を行うとともに,惑星内部熱進化モデルを結合させて,惑星環境進化についての検討を系統的に行い,地球型水惑星環境についての全体像を明らかにすることを目標として研究を行った. 惑星内部熱進化モデルと炭素循環モデルを結合して,気候進化における惑星質量や気道要素,中心星の質量等の依存性を系統的に調べ,その結果を気候モードダイアグラムにまとめた.その結果,地球型水惑星環境進化の概要を定量的に明らかにすることができた.たとえば,惑星質量は惑星内部の熱進化及び二酸化炭素脱ガス率低下の速度を規定する.すなわち,質量が大きいほど惑星内部の冷却速度が遅くなり,長期的な二酸化炭素の脱ガス率低下が小さい結果,適当な恒星質量及び軌道要素のもとでは,温暖気候モードが長期間維持された後,最終的に暴走温室モードへと至る.惑星質量が小さい場合は,二酸化炭素の脱ガス率低下が急速に生じる結果,温暖気候モードにあったとしてもその寿命は短く,暴走温室モードへ至る前に,全球凍結モードに陥る場合がある.一方,恒星質量は中心星の光度変化と寿命を規定し,恒星質量が小さければ星の寿命が長く光度変化もゆるやかなため,温暖気候モードを長期間維持できるが,恒星質量が大きいほど星の光度が急激に増大するため,惑星環境は早期に暴走温室モードに達する.これらの結果は,パラメータ空間上における気候進化ダイアグラムとして整理を行い,投稿論文及やウェブ等で公開予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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