2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540439
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 義次 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30172282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 卓也 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (20026206)
今枝 佑輔 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 研究員 (50372652)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 木星 / 惑星形成 / 木星質量 / ガス捕獲 |
Research Abstract |
太陽系星雲のガスを中心核上に重力集積することによる木星の外層形成とその終了による木星質量の確定のメカニズムを明らかにすることが本研究の目的であった。解析的研究で以下の描像が明らかになっている。ガス集積による質量増加に伴って木星の自己重力圏(ヒル球)が膨張し遠方の星雲ガスを集積捕獲し、木星の質量は増大を続ける。しかし、ヒル球の半径は木星質量の1/3乗に比例してしか増大しないのでやがて自己重力圏の膨張は鈍化し、星雲ガスの集積捕獲は実質的に停止する。これによって木星の最終質量は確定する。この質量は解析的に見積もることが出来て、地球質量M(E)の約300倍、現木星の質量ときわめてよく一致している。しかもこの質量は星雲のパラメーターに依存するところが少なく、どのような星雲モデルにおいてもほぼ同じ値となり、木星質量の値の普遍性を示している。これは本研究の成果の目玉の一つである。 以上の理論的解析的研究の結果を数値シミュレーションで確認することが、本研究のもう一つの課題であった。2名の研究分担者により、それぞれ粒子法、メッシュ法等異なる数値計算スキームでガス集積のいくつかの段階に於ける木星の周りのガス流の再現を試みた。その結果、木星質量が100M(E)ぐらいより小さな間は、星雲ガスがスムーズに木星に流れ込むが、木星質量が300M(E)ぐらいに達すると木星の周りに円盤の空隙が大きく広がり、星雲ガスの捕獲はきわめて困難になる状況が示された。これは、上述の理論解析の描像を裏付ける結果である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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