2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540488
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 眞 茨城大学, 理学部, 教授 (20142226)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 隕石 / コンドライト / コンドルール |
Research Abstract |
この期間には以下の成果を得た。1)炭素質コンドライト中の最大グループであるCMコンドライトを研究し、そこに含まれるメタルや硫化鉱物といった不透明鉱物が熱変成作用や分類を検討する上で、重要な手がかりになることを明らかにした。2)隕石における衝撃変成作用に関する知見に関して、これまでの研究や国内外の研究をまとめ概説論文として発表した。3)東北大学大谷研究室との共同研究で、衝撃を強く受けた隕石を引き続き検討し、衝撃作用の鉱物学的特徴を明らかにした。特にカンラン石や斜長石といった主要鉱物への衝撃作用の詳細を電子顕微鏡を用いて、観察し、それが示す圧力・温度について定量的検討を行った。4)コンドライト隕石の主要構成物質であるコンドルールの酸素同位体組成をウィスコンシン大学の研究者と共同で研究し、原始太陽系における酸素同位体の変動を明らかにした。特に酸素同位体混合線を新たに提唱すると共に、原始太陽系での2種類の酸素リザーバーの存在を明らかにした。また従来考えられていたより残渣鉱物がコンドルールには多く含まれることも明らかになった。5)小惑星イトカワ回収試料の研究グループの一員として鉱物分析などに関与し、LLコンドライトとの関係や宇宙風化現象を明らかにした。6)エンスタタイト・コンドライトの鉱物学的特徴をinvited reviewとして発表した。7)隕石から初めてエクロジャイト的鉱物組合せの岩片を発見し、その鉱物学的特徴の詳細を明らかにすると共に、種々の地質圧力計を用いて、岩片形成の温度圧力条件を求めた。母天体が従来考えられていたより大きいサイズであったことが示唆された。以上の成果については、Scienceを初めてとして国内外の学会誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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