2012 Fiscal Year Annual Research Report
低気圧高密度磁気中性線環状放電プロセスプラズマのモデリングと動的制御特性解析
Project/Area Number |
22540500
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 広剛 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (90241356)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | NLDプラズマ / 磁化プラズマ / 誘導結合型プラズマ / プラズマプロセス / ドライエッチング / 磁界制御 / モンテカルロシミュレーション |
Research Abstract |
計画に沿って1.プラズマ構造の解析、2.電子輸送基礎過程の解析、3.化学活性種(イオン、ラジカル)生成・輸送過程の解析を行い、次の成果を得た。 1では、空間電荷電界や基板バイアスがプラズマ構造に与える影響を検討した。磁気中性環付近で電子加速が起こること、エネルギーを得た電子が分界線に沿って輸送され分界線沿いの領域で化学活性種を生成することなどの基本特性は空間電荷電界の影響下でも不変であった。基板バイアスにより化学活性種生成位置分布がプラズマ容器底部の基板近傍まで広がりを持つようになり、基板へのイオン入射量が増加する効果が見られた。 2では、プラズマ駆動用高周波として最も一般的な13.56MHzと、その2倍と3倍の周波数の交流電界下における4極磁界中電子輸送過程を比較した。電子ドリフト速度から求めた移動度の振幅評価から、高周波になるほど電子伝導路が広がり伝導性が増すことを見出した。高周波駆動により電力投入が促進されプラズマ維持が容易になることが期待される。また、反平行傾斜磁界の電子閉じ込め効果が、気体分子による電子散乱で生じる確率論的過程に基づくことが理論的に説明された。 3では、1の結果も踏まえ、気圧に依存した化学活性種生成位置と量の変化、ならびに、基板位置に依存した基板への化学活性種入射量の変化を比較した。気圧にほぼ比例して化学活性種生成量も増えることが観察され、高速処理への応用が期待される一方、換算磁界(磁界強度/気体分子数密度)低下に伴い磁界の束縛(制御性)が弱まるため、磁気中性環放電プラズマをその特長を保ちつつ運転できるのは従来の気圧条件の10倍程度までであろうと推測した。高気圧下では分子衝突頻度が増すため化学活性種の拡散は気圧に反比例するが、換算磁界低下に伴い電子拡散の指向性が薄れるため、基板面への化学活性種入射分布は気圧上昇とともに均一になる傾向が見られた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)