2012 Fiscal Year Annual Research Report
慣性静電閉じ込め核融合における収束イオンのダイナミクスとポテンシャル構造
Project/Area Number |
22540507
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
多幾山 憲 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任教授 (40112180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 愼一 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00343294)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 慣性静電閉じ込め / ポテンシャル構造 / ドップラーシフト / レーザー誘起蛍光偏光分光法 / プラズマ電場計測 |
Research Abstract |
本研究の目的は、慣性静電閉じ込め(IEC)プラズマコアに形成される収束イオンによるポテンシャル構造とバルマーアルファー線(Hアルファー)線のドップラーシフトをそれぞれ別な方法で測定し、両者の相関から収束イオンのダイナミックスを解明することである。本年度は、陰極の耐電圧性能を改善し、高電圧下でIECコアプラズマ内の電位構造およびドップラーシフトを計測すること、およびこれまでに低電圧下で得られた結果と合わせて、集束イオンのダイナミックスを検討することを目標とした。以下にその結果をまとめる。 1.陰極の耐電圧性能を改善した結果、高電圧下で再現性の良いHアルファー線スペクトルが得られた。その結果、観測されたドップラーシフトの最大値は高速成分も低速成分も印加電圧に比例して増加することが確認された。このことは、最大の印加電圧12 kVまでは、昨年度4-5 kVで観測されたポテンシャル構造(single well)が保持されていることを示唆している。しかしながら円偏光LIFによる電位構造の直接測定によってこれを確認することはできなかった。その原因は放電の不安定性によるものであり、これに対する更なる改善と対策は今後の課題である。 2.ドップラープロファイル中の高速成分は、そのシフトの最大値から求めた電位が放電電圧とほぼ一致することから、陽極-陰極間に印加された電圧によって加速された水素イオンの荷電交換反応によって生成された高速水素励起原子によるものである。また、その低速成分から得られた電位がLIF法によって得られた集束イオンによるものとよく一致することから、低速成分は、円筒陰極の中心に収束した陽イオン(He陽イオン)と陰極の間の電位差によって加速された水素イオンに起因するものであると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)