2012 Fiscal Year Annual Research Report
中性粒子に対するマイクロチャンネルプレート検出器の絶対検出効率測定法の確立
Project/Area Number |
22540508
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
斉藤 学 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (60235075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春山 洋一 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (00173097)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 中性粒子検出 / マイクロチャンネルプレート / 検出効率 / 電子捕獲衝突 / 飛行時間分析 / 反跳イオン |
Research Abstract |
本測定法を用いて、0.5-4.5 keVのH、C、Wの中性粒子に対するMCPの絶対検出効率を測定した。測定精度は、0.5 keVのデータを除いて5%以内である。0.5 keVのデータの誤差はおよそ10%である。測定の結果、昨年度までに得られた希ガス中性粒子(Ne、Ar、Kr、Xe)に対する絶対検出効率と同様の、以下の傾向が明らかになった。(1) 絶対検出効率は低入射エネルギーから増加し、あるエネルギーでMCPの開口率(50%)に達し、それ以上のエネルギーでは開口率で一定になる。(2) 開口率に達するまでの検出効率は中性粒子の種類に依存し、中性粒子の質量が大きくなるほど絶対検出効率は低下する。 昨年度までに測定された、Ne、Ar、Kr、Xeに対する絶対検出効率は、電子的阻止能に対するLSS公式によってスケーリングされた。今回測定されたWに対する検出効率も同じスケーリング則に従うことがわかった。一方、HおよびCのような、より軽い中性粒子に対する絶対検出効率は、このスケーリング則からはずれることがわかった。 本研究で測定されたすべての絶対検出効率に対して適用できる新たなスケーリング則の導出を試みた。絶対検出効率は、中性粒子の衝撃によってMCPから放出される平均2次電子収量に依存するという予測の下に、リントハルトらの電子的阻止能公式と核的阻止能公式を用いて、それぞれの中性粒子衝撃に対するMCP材料の平均2次電子収量を計算した。その結果、H、C、Ne、Ar、Kr、Xe、Wに対する絶対検出効率は、放出される平均2次電子収量でスケーリングできることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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