2012 Fiscal Year Annual Research Report
量子力学的ストレステンソル密度による量子遷移の理論的研究
Project/Area Number |
22550011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立花 明知 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40135463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬波 大土 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40431770)
市川 和秀 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50401287)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 量子電磁力学 / 電子ストレステンソル / スピントルク / ツェータ力 / キラリティー / 誘電率周波数分散 / 局所誘電率 / 局所電気伝導率 |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者によって定式化された電子のストレステンソル密度・スピントルク密度・ツェータ力密度を用いて量子遷移に関する現象の理論的研究を推進するものである。 量子電磁力学に基づいた量子遷移過程の計算コードを開発し、具体的な応用として、主に次の2つのものを対象とすることを目的とした。キラリティーと、誘電率の周波数分散である。これらを上に挙げた量を用いて局所的に解析することにより、キラリティーが発現するメカニズムや、マクロな量として測定されている誘電特性の根源的なメカニズムを明らかにするのが目的である。 最終年度においては、計算コードの高速化とともに、重要な因子である、ベクトルポテンシャルの計算の考慮と自己エネルギーの効果の取り入れを行った。キラリティーについては、水素原子4つからなるモデル分子を用いて、キラル構造とアキラル構造において円偏光に対する応答の違いをスピントルク密度などの量を用いて行い、明確な違いが現れることを見いだした。局所誘電率に対する取り組みとしては、原子核の量子的時間発展を電子同様に場の理論的に取り扱い局所的に誘電率の周波数分散を計算するコードの開発を行った。水素・ヘリウム原子内での誘電応答の局所的周波数分散を明らかにした。また、分子やナノワイヤー内部の局所的な電気伝導特性を取り扱うために、電流を与える電子を量子状態として表現する計算コードの開発を行い、系の内部における局所電気伝導率についての研究分布を明らかとした。 研究全体の成果のひとつとして、開発された計算コードのうちで、論文発表されている部分について研究グループのウェブサイトで無償公開を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(41 results)