2011 Fiscal Year Annual Research Report
オルト官能基化フェニルイソチオシアナートを用いるヘテロ環合成
Project/Area Number |
22550035
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
小林 和裕 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (90161976)
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Keywords | イソチオシアナート / チオカルバモイルインドール / キナゾリンジチオン / ベンゾセレナゾール / ベンズオキサジンチオン / ベンズオキサゼピンチオン / ベンゾチアゼピンチオン / ベンゾチアゾール |
Research Abstract |
実施計画書に記載した通り、2-メチルフェニルイソシアニドから容易に誘導できた、対応するオルト官能基化フェニルイソチオシアナート誘導体を、第二級アミンと反応させた後、トリフルオロ酢酸で処理することによる、2-置換1-チオカルバモイルインドール誘導体の一般的合成法を開発、確立した。本誘導体の初の有効な合成法である。 昨年度発生に成功した2-リチオフェニルイソチオシアナートと芳香族イソチオシアナートまたはセレンとの反応により、キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジチオンまたは2-スルファニルベンゾセレナゾール誘導体を、それぞれ合成できることを明らかにした。両合成法とも、従来の合成法に比べ簡便かつ一般的である。 2-イソチオシアナートベンゾエートとアルキルリチウムとの反応または2-イソチオシアナートベンゾフェノン誘導体とエステルリチウムエノラートとの反応により、4位にそれぞれアルコキシ基あるいは酢酸ユニットを有する1,4-ジヒドロ-3,1-ベンズオキサジン-2-チオン誘導体を合成できることを見いだした。これら誘導体は、いままでに全く合成されたことないタイプの誘導体であるとともに、求核剤が選択的にまずカルボニル基に攻撃する点で反応論的にも興味ある結果である。 実施計画書に記載した以外にも、4,5-ジヒドロ-3,1-ベンズオキサゼピン-2(1H)-チオン、1,2,4,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾチアゼピン-2-チオン、ベンゾチアゾール-2-アミンおよび4H-3,1-ベンゾチアジン-2-アミン誘導体の簡便合成法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載したすべての合成計画を計画通りに達成し、それら以外にもさらに4誘導体の合成法の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、計画以上に合成法の開発が順調に進んでいる。このペースでずっと開発を進めるのは、なかなか大変だとは思うが、できるだけ沢山の有用ヘテロ環誘導体の合成法の開発に向けて努力したい。
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