2012 Fiscal Year Annual Research Report
分子内アリル化を基盤とする海産毒シガトキシンおよびブレビシンの合成研究
Project/Area Number |
22550036
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
門田 功 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (30250666)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ポリ環状エーテル / 海洋産天然物 / 全合成 / シガトキシン / 分子内アリル化 / 閉環メタセシス / グラブス触媒 / アリルスズ |
Research Abstract |
本研究では、海洋産の渦鞭毛藻が生産するポリ環状エーテル類の量的供給および生理活性発現機構の解明を目的とし、その実用的な合成ルートの開発について検討した。これらの化合物は、イオンチャンネルに作用して様々な生理活性を示すことが知られており、その活性発現機構とともに、チャンネル研究のための分子プローブとしても注目されている。しかし、多くは超微量成分であるため、十分な研究が行われていないのが実情である。本研究では、ルイス酸による分子内アリル化反応とグラブス触媒による閉環メタセシスを組み合わせた収束的合成法を活用し、ポリ環状エーテル類の効率的全合成を目指す。 これまでの研究において、分子右側のフラグメントであるH-M環部の合成を完了している。そこで本年度は分子左側の相当するA-E環フラグメントの改良合成について検討した。これまではAB環部カルボン酸とE環部アルコールをエステル縮合によって連結した後にアリルスズ部位を導入し、鍵反応である分子内アリル化行っていたが、今回この合成ルートの見直しを行った。具体的には、AB環部セグメントにあらかじめアリルスズ部位を導入しておくことにより、エステル縮合後の反応操作を短縮し、工程数の削減と総収率の大幅な改善を図ることに成功した。この改良合成ルートの確立により、A-E環セグメントの量的供給を達成することができた。 また、これら二大フラグメントの連結を念頭に、モデル化合物としてEFGH環部の収束的合成を検討し、これまでと同様に分子内アリル化-閉環メタセシスを用いる方法が有効であることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|