2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22550047
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
山田 英俊 関西学院大学, 理工学部, 教授 (90200732)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アキシアル・リッチ糖 / エラジタンニン / 化学合成 / 3、6位架橋糖 / グリコシル化反応 / 立体選択的 |
Research Abstract |
本研究では、アキシアル・リッチ糖に関する私たちの成果を基盤として、1.ピラノース環を開かずにアキシアル・リッチなエラジタンニンを化学合成する。2.アキシアル・リッチ糖を利用した、新たな立体選択的グリコシル化反応を開発することを目的とした。具体的には、1に関する研究では、以前報告した合成経路をより短縮し、エラジタンニン全合成の分野を更にリードすることを目的とし、2に関する研究では、グルコースの3、6位に架橋基を有する糖供与体を用い、高いα選択性を示すグリコシル化反応の開発を行うことを目的とした。 平成24年度の実施内容は以下のとおりである。1に関しては、1,3位にHHDP架橋を有するためアキシアル・リッチとなったエラジタンニンの初の全合成を目的とした研究を行った。その結果、1,3位にHHDP架橋エラジタンニンであるヒッポラムニンの骨格合成に成功した。このエラジタンニンは、HHDP基の軸不斉が不明のまま報告されているため、研究を完遂するには、軸不斉に関する両立体異性を合成してスペクトルデータを比較することが必要である。本年度で合成法を明らかにできたため、今後同様の方法でもう一方の異性体を合成し、研究を完成させる。2に関しては、3,6-o-キシリレン架橋を有するグルコースの量的供給法を大幅に改善し、これまでの数百ミリグラムの供給がやっとであった状況から、数グラムのオーダーで合成できるようにした。また、グルコースの3、6位架橋基として、ビベンジルビスメチレン基の利用が有効であることを新たに明らかにした。さらに、ビベンジルビスメチレン基架橋を有する糖供与体を用いて、動力学的な反応条件を採用すると、高α選択的なグリコシル化反応を実施できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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