2012 Fiscal Year Annual Research Report
貴金属ナノ微粒子担持炭素材料調製法のブレイクスルー<錯体化学的アプローチ>
Project/Area Number |
22550054
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
坂本 政臣 山形大学, 理学部, 教授 (20036445)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | パラジウム・カーボン / ロジウム・カーボン / パラジウムナノ微粒子 / ロジウムナノ微粒子 / 触媒 / フェノールの水素化 |
Research Abstract |
平成24年度は、平成22、23年度に続いて、シュウ酸錯体の自己酸化還元能を利用して、貴金属ナノ微粒子担持炭素材料を簡便かつ効率的に調製する方法の確立をめざし、それらの触媒特性を評価した。また、アルキルアミン類で表面保護された貴金属ナノ微粒子を担持した炭素材料を調製し、それらの触媒特性についても評価した。触媒特性は、フェノールの水素化反応により調べた。結果の概要は以下のとおりである。 ①予め合成・単離した(NH4)2[Pd(C2O4)2]2H2Oを水に溶かし、活性炭を混合後、取り出して熱処理することでPd/Cが調製できた。②Rh/Cは、①と同じ方法では調製できなかったが、Rh2O3粉末に、Rhに対して3倍モルの (NH4)HC2O4を含む水溶液を加えて透明水溶液にし、これに活性炭を混合して濃縮乾固した後、熱処理することで調製できた。③Pd/Cを触媒として用いた場合、反応時間12時間でフェノールの転化率は100%となり、シクロヘキサノールの選択率は20-30%であった。これに対して、Rh/Cでは、2時間でフェノールの転化率が100%となり、シクロヘキサノールが96%の割合で生成した。すなわち、Rh/Cのほうが、活性、選択性ともに高かった。④本法で調製したPd/Cは、繰り返しの使用でも高い触媒活性を維持し、市販のPd/Cに比べて耐久性に優れていることがわかった。⑤オクチルアミンあるいはオレイルアミンで保護されたパラジウムナノ微粒子を担持した炭素材料(octyla-Pd/Cあるいはoleyla-Pd/C)を調製した。octyla-Pd/Cとoleyla-Pd/Cの場合、反応時間が48時間でフェノールの転化率が100%となった。このように、触媒活性は、①および②のPd/CやRh/Cに比べて低かった。しかしながら、シクロヘキサノン生成の選択率が90%以上と高かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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