2012 Fiscal Year Annual Research Report
圧力-光変換素子に基づく超高感度インフルエンザウイルスセンサの開発
Project/Area Number |
22550076
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今任 稔彦 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50117066)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 圧力センサ / 免疫測定 / インフルエンザ / 磁気ビーズ / 光学的検出 |
Research Abstract |
抗原抗体反応を利用する方法は、感度や選択性に優れた方法であり、医療分野ではヘルスケアのための各種生体試料の分析に利用されている。本研究は、抗原抗体反応を利用して、感染症ウイルスの高感度検出を目標として、抗体固定化ビーズ表面での免疫反応に伴う変化を光学的に検出し、その検出信号を外部磁場の印加により増幅する方法を検討した。(1)抗体固定化のための最適化と固定化量並びに抗原抗体反応の効率の検討: ウイルスの表面に存在するヘマグルティンを効率的に捕捉するために、金基板上に抗体を固定化し、その固定化のためのpH条件や抗原抗体反応の効率を表面プラズモン現象測定装置を用い、モデル物質としてイムノグロブリンAおよびGを用いてフロー系で検討した。キャリヤーのpHが8付近で抗IgG抗体の結合量が最大となり、その結合密度は約1 ng/mm^2であり、結合定数はや7x10^6 M^-1であり、これは抗体の等電点において電気的に中性の状態が最も高い吸着力を示すためである。さらに、固定化抗体に対するIgGの有効な結合は固定化抗体の10%程度であった。(2)アルカンチオールによる抗体固定化の配向性向上の検討:金薄膜上のカルボシキル末端をもつアルカンチオールを固定化した後、カルボキシル基の活性化を利用して抗IgG抗体を結合したところ、有効な結合を示す抗体量が約30%程度まで向上させることができた。(3)抗IgG抗体を結合した金薄膜上に、平均粒子径約3umの磁性ビーズに固定化したIgGを導入し、水晶振動子の周波数を測定したところ、酸化鉄含有磁性ビーズの固定化抗体との反応により、周波数が約20-50Hz程度変化することを認めた。さらに、水晶振動子の下部に表面磁束密度の異なるネオジウム磁石を接近させたところ、急激な信号増加が認められ、その増加は磁石の磁束密度の増加に依存することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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