2010 Fiscal Year Annual Research Report
抗ガン剤スクリーニングのための水晶振動子センサーによる細胞活性評価技術の開発
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22550083
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| Research Institution | Tokyo University of Technology |
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Principal Investigator |
村松 宏 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (20373045)
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| Keywords | 抗ガン剤 / スクリーニング / 水晶振動子センサー / 培養細胞 / 共振周波数 / 共振抵抗 |
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| Research Abstract |
本研究では、迅速、簡便に抗ガン剤のスクリーニングを行うための基盤技術の開発を目的としており、具体的には、水晶振動子センサーを用いて、培養細胞の状態をリアルタイムでモニタリングし、細胞の活性変化を検出することで、抗ガン剤の効果を効率的に調べる技術の開発を進めている。本研究の測定では、透明電極を形成した水晶振動子センサー上で細胞培養を行い、細胞の形態観察を行うとともに、水晶振動子センサーの共振周波数と共振抵抗測定を行い、細胞の状態変化の傾向を分析する。本研究では、(1)迅速、確実なスクリーニング技術を確立するためのチャンネル型の実験システムの構築、(2)評価実験における培養細胞の培養条件の明確化、(3)細胞変化の判定基準の明確化、(4)再現性向上技術の開発の4つの観点から検討を進めている。本年度においては、複数の水晶振動子センサーを同時に扱える多チャンネル型の装置を構築するため、CO2インキュベーター内で、最大8組の水晶振動子センサーの測定を可能とするマルチプレクサユニットを導入するとともに、水晶振動子上で細胞を培養するためのセルを製作し、顕微観察用の小型カメラを組み込んだ。また、本装置で、多チャンネルの顕微鏡観察を行うために、ビデオ信号および照明電源の切換装置を製作した。さらに、抗ガン剤のシスプラチン、5FUを用いたセンサー応答の測定を行うとともに、これと並行して、生死細胞数の計測、細胞骨格変化の観察を行った。これらの変化の仕方を解析した結果、抗ガン剤の種類に依存した変化を示しており、抗ガン剤の作用を反映していることが示唆された。一方、従来のコラーゲンコートに対して、化学修飾によって、アミノ基、カルボキシル基で表面を修飾した実験で、細胞が接着することを確認するとともに、水晶振動子を用いた実験によって、コラーゲンコートに比べて、化学修飾処理の方が、より大きな応答が得られることが確認できた。
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