2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗ガン剤スクリーニングのための水晶振動子センサーによる細胞活性評価技術の開発
Project/Area Number |
22550083
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
村松 宏 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (20373045)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 抗ガン剤 / スクリーニング / 水晶振動子センサー / 培養細胞 / 共振周波数 / 共振抵抗 |
Research Abstract |
本研究では、迅速、簡便に抗ガン剤のスクリーニングを行うための基盤技術の開発を目的とし、水晶振動子センサーを用いて、培養細胞の状態をリアルタイムでモニタリングし、抗ガン剤の効果を効率的に調べる技術の開発を進めた。具体的には、透明電極を形成した水晶振動子センサー上で細胞培養を行い、細胞の形態観察と同時に、共振周波数と共振抵抗測定を行い、細胞の状態変化を評価した。特に、1.スクリーニング技術のための多チャンネル型の実験システムの構築、2.評価実験での培養細胞の培養条件の明確化、3.細胞変化の判定基準の明確化、4.再現性向上技術の開発の4つの点から検討を進めた。本年度は、実験システムの構築では、新規に対物レンズを設計し、最適な倍率で細胞観察が行えるようにし、焦点調整機構を容易に微調整できるように改良し、ほぼ完成形が構築できた。評価のための培養条件としては、細胞構築後20時間程度経過して細胞が安定化した時点での抗がん剤添加が最適であると判断した。細胞濃度については、濃度が高すぎると水晶振動子センサーの応答が細胞濃度に比して、大きく変化しないことが確認され、HepG2細胞では、60 cells/mm^2 程度が良好であると判断した。判定基準については、高濃度の抗がん剤添加では、急激な細胞死による共振周波数の増加がみられ、低濃度の抗がん剤添加においては、細胞増殖の抑制による共振周波数減少の鈍化が見られることから、低濃度では、増殖能の抑制が判定基準になると判断した。細胞種の違いについては、HepG2細胞に加えて、Hela細胞を用いた実験を行った。細胞培養時では、細胞種の違いによる大きな違いは見られなかった。抗がん剤添加後では、変化に違いが見られ、抗がん剤の影響の違いによるものと判断した。再現性の向上のため、細胞接着のための処理を検討し、コラーゲンモノマー修飾法によって良好な結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)