2012 Fiscal Year Annual Research Report
トリオールボレート塩を用いる革新的炭素―炭素結合形成反応の開発
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22550092
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 靖典 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (30271646)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 選択的合成・反応 / 有機ホウ素化合物 / 遷移金属触媒反応 / 機能材料開発 / 有機トリオールボレート塩 / クロスカップリング / 不斉付加反応 |
Research Abstract |
有機ボロン酸は水、空気に安定で取り扱いやすく合成試薬として優れているが、そのホウ素-炭素結合は化学的には不活性であることから遷移金属触媒による活性化が不可欠となる。しかしながら安定で取り扱いやすい有機ボロン酸の中には炭素-ホウ素結合が切れ易く触媒的な合成反応に利用できない化合物もあり問題となっている。本研究課題は、合成化学的利用が困難とされた2-ピリジンホウ素化合物類の利用を重要課題として、C-B結合の遷移金属触媒へのトランスメタル化を経由する有機合成反応の開発を計画した。新規な有機ホウ素化合物として有機トリオールボレート塩の創製、遷移金属触媒反応への利用を中心に研究した。 1.有機トリオールボレート塩の合成法の開発 メチルリチウムよりトランスメタル化を経てメチルトリオールボレートリチウム塩を新たに合成した。さらに既に合成しているリチウム塩の改良型である2-ピリジントリオールボレートテトラブチルアンモニウム塩類を対カチオンの交換により合成できた。 2.有機トリールボレート塩の炭素-炭素結合形成反応の開発 新たに合成したメチルトリオールボレートリチウム塩、2-ピリジントリオールボレートテトラブチルアンモニウム塩類を利用しクロスカップリング反応に用いた。メチルトリオールボレートはパラジウム/RuPhos触媒により広範な芳香族ヨウ化物、臭化物および塩化物等と反応することを見出した。また、2-ピリジントリオールボレートテトラブチルアンモニウム塩類は、パラジウム/ジシクロへキシルリホスフィノプロパン触媒を用いることにより、リチウム塩では反応できなかった芳香族塩化物とのクロスカップリングが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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