2011 Fiscal Year Annual Research Report
Z選択的分子内HWE反応を用いるマクロラクチンAおよび誘導体の合成
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22550095
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
安藤 香織 岐阜大学, 工学部, 教授 (70211018)
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Keywords | Macrolactin A / 分子内HWE反応 / Z-選択的 / 誘導体合成 |
Research Abstract |
Macrolactin A合成の鍵反応となるα,β-不飽和アルデヒドを分子内に持つジ(o-tブチルフェニル)ホスホネート試薬を合成し、それらの分子内HWE反応の検討を行った。前年度に確立した飽和脂肪族アルデヒドを分子内に持つZ選択的分子内HWE反応の最適条件(3 eq NaH, THF,0℃, high dilution)を17員環ラクトン合成にそのまま適用したところ、収率は76%と良好であったがZ選択性は89:11に低下した。塩基としてtBuOKを用いたところ95:5に選択性は向上したが、収率は6%に激減した。塩基性のより低いEtOKやiPrOKを用いたところ収率は向上し、tBuOKの量を1.2当量に減らしたところ、95:5の選択性、収率89%で大環状ラクトンが得られた。この方法を用いて対応する20員環ラクトンも91:9のZ選択性、79%の収率で得ることができた。それぞれ対応するE-ラクトンの選択的合成にも成功していた。その後、Macrolactin Aの合成研究を開始した。Macrolactin Aを3つのパーツA-Cに分けて合成を行い、(S)-malicacidからAを10工程で合成し、methyl (R)-3-hydroxybutyrateから5工程でBを合成することに成功した。2つの不斉中心をもつCの合成を現在検討している。今後はCの合成を終えた後、3つのパーツを結合させて、最後にZ選択的分子内HWE反応によりMacrolactin Aの全合成を完成させるとともに、誘導体合成を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鍵反応となる分子内HWE反応の条件検討にも成功し、原料となる2つのパーツの合成にも成功しており、今年度中の全合成の達成は可能と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
Macrolactin Aの全合成を行うために2つのヒドロキシ基を持つキラル中心を含むC部分の合成を行うとともに、2つのヒドロキシ基のないものをまず合成し、3成分の連結や分子内HWE反応を行う。これにより、全合成研究の予備試験となるとともに誘導体合成が行える。得られる誘導体の生理活性を調べたい。2つのヒドロキシ基を持つCの合成は前例が報告されているが、不斉触媒を用いる方法についても検討を行う。これらにより、より効率の良い合成法の確立を目指す。
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Research Products
(17 results)