2012 Fiscal Year Annual Research Report
アルキニルイミンを出発物質に用いる新規反応機構を基軸とする含窒素化合物の合成研究
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22550096
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
八谷 巌 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50312038)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | β-ラクタム / 含窒素化合物 / シクロブテノン / 不斉還元 / イミン / ケチミン / キラルリン酸 / 共役付加反応 |
Research Abstract |
研究代表者らはイミノシクロブテノンの還元反応によって得られるアミノシクロブテノンの熱的開環-閉環反応により、抗生物質の代表的な骨格の一つでありかつ含窒素化合物を立体選択的に合成するための有用なビルディングブロックである、ラセミ体のcisおよびtrans-β-ラクタム化合物の高ジアステレオ選択的合成法を既に見出している。平成22年度および23年度は、エナンチオ選択的還元によるキラルなβ-ラクタム合成の開発を行った結果、フェニル基を有するリン酸ジエステル触媒の存在下、還元剤としてベンゾチアゾリンを用いることにより、高エナンチオ選択的に対応するアミノシクロブテノンを得、引き続く熱的開環-閉環反応において、添加剤として1,4-ジメチルピペラジンまたは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)を使い分けることによって、キラルなcisおよびtrans-β-ラクタムの選択的合成に成功していた。しかしながら、trans-β-ラクタムの選択的合成においては、光学純度が低下する基質があった。そこで平成24年度は、さらなる反応条件の検討を行った結果、熱的開環-閉環反応を進行させた後、DBUを添加することでエナンチオ選択性を低下させることなくキラルなtrans-β-ラクタムを合成できることを見出した。さらに、イミノシクロブテノンの開環反応によって生成するイミノケテンを経るさらなる分子変換を検討した結果、様々な置換基を有するイミノシクロブテノンに対し、溶媒としてトルエンを加え加熱環流下、熱的転位反応を行ったところ、シクロブテノン部位が熱により開環することによって生じたイミドイルケテンの電子環状反応が進行することで、対応する4-キノロンが高収率で得られることも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)