2012 Fiscal Year Annual Research Report
水中で機能するリサイクル可能な有機還元剤の設計とその利用
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22550102
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒星 学 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (30242316)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 有機還元剤 / ビオロゲン / 有機電解還元 / パラジウム触媒 / ホモカップリング / ビアリール / 2,2’-ビピリジニウム誘導体 |
Research Abstract |
本研究では,4,4’-ビピリジニウム誘導体を水中で電解還元して有機還元剤を発生し,遷移金属触媒との組み合わせにより炭素-炭素結合形成を行っている。今年度は①親水基を有する 4,4’-ビピリジニウム誘導体 (ビオロゲン類縁体) の合成・電気化学的評価・利用,②新しい骨格を有する有機還元剤前駆体の開発,③有機還元剤の触媒的利用を検討した。 ① 両親媒性置換基であるポリエチレングリコ―ル基を導入したビオロゲンを合成した。これを用いて水中でパラジウム触媒を用いるハロゲン化アリールのホモカップリングによるビアリールの合成を検討したところ,良好な収率で対応するビアリールを得ることができた。本成果をまとめて,論文として報告した。 ② 4-置換ピリジニウムを骨格とする化合物を有機還元剤前駆体として用いる検討を行なった。4-位にシアノ基やアルコキシカルボニル基などの電子求引基やフェニル基を有するピリジニウム塩は電解還元によりラジカルとなり,これが有機還元剤として機能した。この成果をまとめて学会発表・論文発表した。現在,これに両親媒基を導入し,水中でも利用できるように検討中である。 ③ これらの有機還元剤前駆体を触媒量用いて,系中で電解還元して再生しながら利用する「メディエータ」型の反応を検討したところ,Pd 触媒を用いる芳香族ハロゲン化物の還元的二量化反応が進行し,相当するビアリール良好な収率で得られた。この結果をまとめて学会発表・論文発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)