2012 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性体認識モノクローナル抗体と熱応答性粒子を融合した新規触媒の開発
Project/Area Number |
22550112
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 浩靖 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00314352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 明 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80127282)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | モノクローナル抗体 / キラル / 分子認識 / 立体特異性 / ヒドロゲル |
Research Abstract |
ビナフチル誘導体の一方の光学異性体(S体)に強く結合するモノクローナル抗体を作製してきた。このモノクローナル抗体は本研究課題における重要な分子認識素子であり、さらに特異的な触媒機能を発現させる第二配位圏となる。S-またはR-ビナフチル誘導体を有するモノマー、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドを共重合し、抗原ゲル (Ag(S)-gelおよびAg(R)-gel) を合成した。S体のビナフチル誘導体を免疫して得られたモノクローナル抗体にビニル基を導入し、これをアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドと共重合することにより抗体ゲル (Ab-gel)を得た。Ag(S)-gelとAb-gelを湿潤環境下、37℃で8 時間接触静置した。これらのゲルはリン酸バッファー中で振とうしても離れず、強く接着していることがわかった。このようなゲルの接着は、同種のゲル同士やアクリルアミドゲルでは起こらなかった。Ab-gelをAg(S)-gelとAg(R)-gelの2種ゲルとそれぞれ接触させて同様の実験を行ったところ、Ab-gel は特異的にAg(S)-gelと接着した。均一溶液中、本抗体はAg(R)よりもAg(S)に対して320倍強く結合することが酵素標識抗体測定法により確認されており、このゲル接着はゲルに導入したモノクローナル抗体の特異的な光学異性体認識に起因していると考えられる。ゲルに抗原・抗体をそれぞれ固定することにより、抗体の優れたキラル認識を可視化することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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