2012 Fiscal Year Annual Research Report
CO2還元およびCO選択酸化用光触媒の開発と選択分光による作用機構追跡
Project/Area Number |
22550117
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
泉 康雄 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50251666)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 二酸化炭素 / 光触媒 / 層状複水酸化物 / XANES / FTIR / 銅イオン / 炭酸水素種 / 光PROX |
Research Abstract |
昨年度までに層状複水酸化物(LDH)光触媒を用いたCO2とH2との光触媒的変換、および水を413 Kで白金-炭素触媒により熱的に活性化し、次いで高分子電解質膜を経てLDH光触媒を用いてCO2の光触媒的還元が進むことを示した。24年度は酸化タングステン光触媒とLDH光触媒を高分子電解質膜で隔てて組み合わせ、両者に紫外可視光を照射した。すると、それぞれ水を光酸化、CO2を光還元した。 上記のように本研究では、特にLDH(亜鉛、銅、ガリウムを含むものが特に有効)を用いたときにCO2光還元でメタノール(およびCO)を生成したのが大きな特徴である。この作用機構を知るために、まずX線吸収端近傍微細構造(XANES)を用いてLDH中に生じる電子の伝達をみた。CO2とH2下、紫外可視光を照射しながらXANESスペクトルを追跡すると、銅K吸収端前に現れる1s-3dピーク強度が徐々に減少した。紫外可視光照射によりLDH内に分離して生じた電子が拡散し、Cu(2+)サイトにトラップされCu(+)に還元されたことを示す。特にカチオン層方向への電子伝達が速く、CO2光還元反応速度より数桁速かった。 次にフーリエ変換赤外分光(FTIR)を用いて、CO2光還元反応条件でLDH反応場に現れる吸着種/反応種をモニターした。炭酸種は不活性だった。1655 cm(-1)に炭酸水素(HCO3)種のピークがみられ、13CO2中の実験では1629 cm(-1)にシフトした。炭酸水素種は気相CO2と水酸基に平衡になっており、真空中ではCO2に戻って分解した。炭酸水素種への平衡反応もCO2光還元反応速度より数桁速かった。水素ガス下紫外可視光を照射するとCO2への分解だけでなく、炭酸水素の光還元も進んだ。 水素ガス中微量CO光PROX(選択酸化)反応についてもFTIRによるモニターを行い、Cuトラップサイトとギ酸中間種を推定した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)