2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22550118
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幸本 重男 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90195686)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イオン液晶 / 超分子液晶 / 両性イオン / リチウムイオン / 水素結合 / 自発的不斉誘起 / キラルネマチック |
Research Abstract |
平成24年度は前年度に引き続き、以下の3項目について研究を行った。 (1) 水素結合型超分子イオン液晶の作成: 水素結合アクセプターとしてピリジル基を持つイミダゾリウム塩と水素結合ドナーとしてのカルボン酸誘導体とで超分子的にイオン液晶を形成することを見出しているので、この系をさらに精査した。メソゲン部位を持たず単独では液晶を発現しない長鎖アルキルカルボン酸との超分子は、棒状であるにもかかわらずカナムナー液晶相を発現するという興味深い結果を得た。またピリジンの置換様式に依存して液晶相(カラミチックかカラムナー液晶相)が発現した。 (2) 両性イオン液晶の創製およびリチウムイオンの取り込み: 分子内にアンモニウムカチオンとカルボキシレートアニオンを有する両性イオン分子の液晶性について精査した。これら分子は単独でもカラムナー液晶相が発現し、これにリチウム塩を添加しても同様にカラムナー相が保持された。添加可能なリチウム塩の量は塩の種類に依存し、最大1当量の添加が可能である。これによりリチウムイオン含有カラムナー液晶相の構築を達成した。イミダゾリウム基を有する両性イオン液晶についても同様にリチウムイオン含有液晶相を構築した。 (3) アキラル分子の自発的不斉誘起によるキラルネマチック液晶の形成: オリゴエチレンオキシド鎖を有するカルボン酸誘導体が自発的不斉誘起により、ほとんど例を見ないプロペラ型のテクスチャーを示すキラルネマチック液晶を形成することを見出した。この発現にはオリゴエチレンオキシド鎖の鎖長が重要であることが判明した。また、キラルドーパントを精査したところ、光学活性フェネチルアミンの添加によりプロペラ型のテクスチャーのひねりの向きを制御することが可能となった。さらに、ピリジン誘導体との水素結合による超分子液晶においても自発的不斉誘起によりキラルネマチック液晶相が発現した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)