2012 Fiscal Year Annual Research Report
有機・無機ハイブリッドラテックスの作製と薄膜材料への応用
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22550138
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Research Institution | 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 |
Principal Investigator |
玉井 聡行 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員 (50416335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 充 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員 (70416337)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 表面・界面物性 / 高分子合成 / エマルション重合 / 高分子微粒子 / 有機・無機ハイブリッド |
Research Abstract |
本課題は、エマルション重合により、数10nm径の無機酸化物・金属ナノ粒子を内包する数100nm径のポリマー微粒子、すなわち有機無機ハイブリッドラテックス粒子の作製と、それらからのナノ粒子由来の特性を持つハイブリッド薄膜の形成を目的とする。22,23年度には、極性化合物であるZrO2をアクリルポリマー中へ均一分散させ、その薄膜へのZrO2由来の高屈折率付与を検討した。その結果、有機-無機成分間の界面制御による両成分の相容性の向上が重要であり、“メタクリル基修飾によるZrO2ナノ粒子表面の疎水化”、“ポリマーへの金属酸化物親和性基(リン酸エステル)の導入”、そして“両親媒性基のポリマーへの導入”が必要であることが分かった。24年度は、近赤外線カット機能を有する薄膜の形成を目的に、ITO(スズドープ酸化インジウム)ナノ粒子を内包するハイブリッドラテックスの作製について検討した。アルキル基で修飾されたITOナノ粒子の粉末を、超音波照射によりアクリルモノマー中に分散し、ミニエマルション重合により作製したラテックス粒子では、粒子ごとのITOの導入率に差が見られた。一方、ITOナノ粒子のトルエン分散液とアクリルモノマーから作製したITOナノ粒子/モノマー混合物を用いた場合、ITOが均一に導入されたハイブリッドラテックス粒子が得られた。また、酢酸パラジウム/モノマー混合物を用いたミニエマルション重合では、パラジウムイオンの還元が同時に進行し、Pdナノ粒子内包ハイブリッドラテックスが低収率ではあるが生成した。また、並行して、モノマー/Pdイオンの混合物からの、In-situ重合によるPdナノ粒子/アクリルハイブリッド薄膜の形成とその表面の無電解めっきについても検討した。以上のように、ハイブリッドの生成とその特性において、界面制御によるナノ粒子の分散性向上の重要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)