2012 Fiscal Year Annual Research Report
脱炭酸酵素による超臨界および高圧二酸化炭素を利用するカルボキシル化反応の開発
Project/Area Number |
22550139
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 知子 東京工業大学, 生命理工学研究科, 講師 (10319494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 理央 姫路獨協大学, 薬学部, 講師 (40454764)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グリーンケミストリー / 超臨界二酸化炭素 |
Research Abstract |
地球温暖化の原因物質として全世界的な問題となっているCO2を有効活用し、その削減に貢献すべく、申請者は、これまでの研究において、アルコール脱水素酵素や加水分解酵素、脱炭酸酵素等、様々な酵素を超臨界CO2中で用いて、どのような酵素が効率的に働くのかを検討している。本研究においても、CO2を反応物として用いる酵素反応を検討し、有用物質の合成法を見出すことを目的としている。現在までに、代表的な炭酸固定化反応関連酵素であるリンゴ酸脱水素酵素の発現系の構築及び、高圧条件下で安定化させることに成功し、また、イソクエン酸脱水素酵素に関しても発現系を構築し、CO2加圧条件下で非常に安定性が高いことを確認している。この結果をもとに、CO2固定化反応の検討を行った。 基質を溶かした逆反応用溶液に酵素溶液を加え、CO2加圧条件下で反応を行ったところ、常圧で1.9%の収率となったが、加圧条件下では目的反応物が生成せず、期待したCO2加圧による効率の上昇とは逆の結果が得られた。酵素の逆反応を用いたCO2固定化反応は、他の平衡反応と組み合わせることで効率の上昇が期待されるため、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)を用いて再検討したところ、イソクエン酸脱水素酵素を用いた固定化反応において、大幅な効率の上昇がHPLCにて確認された。 このように、前年度、構築に成功したイソクエン酸脱水素酵素の発現系より調整した好熱菌由来のイソクエン酸脱水素酵素を用いた二酸化炭素固定化反応に成功し、加圧条件下においてはほかの平衡反応と組み合わせることで効率の改善が示唆される結果を本年度において確認することができた。 今後、この成果をもとに、新たな酵素の発現系の構築、変異による改良、酵素の固定化、および、有用物質の大量合成法の検討を行い、安全な有機合成反応の確立を目標としている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)