2012 Fiscal Year Annual Research Report
揮発性有機化合物の低濃度発生源におけるモニタリング方法と除去特性および評価
Project/Area Number |
22550142
|
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
川本 克也 独立行政法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 副センター長 (50257325)
|
Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
|
Keywords | 揮発性有機化合物(VOC) / アルデヒド化合物 / 光触媒分解 / 生成 / 空間速度 / 共存物質 |
Research Abstract |
廃プラスチックがリサイクル中間処理施設において圧縮・摩擦などの物理化学的作用を受ける結果排出される低濃度で多種類の揮発性有機化合物(VOC)を対象とし、新規処理技術となってきた光触媒分解法での分解反応特性について、小規模試験装置を組み立てて検討した。課題となっていたVOCの分解処理時にアルデヒド化合物が濃度増加することに関し、これまでに、メタノールおよびエタノール含有空気を光触媒試験装置に流通させることで、供給濃度に対し数%程度の濃度でそれぞれホルムおよびアセトアルデヒドが生じることを見出したことを踏まえて、単独化合物の供給系において、供給物質濃度に対するアルデヒド類の生成濃度の比率すなわち生成率に対し、温度、供給濃度、雰囲気中湿度、光触媒試験装置へのガス流通時の空間速度(SV)といった影響因子を詳細に試験・検討した。得られた結果から、影響の比較的大きい因子はSVおよび温度であることが明らかになった。すなわち、実際に廃プラスチック中間処理施設において光触媒方式装置の運転で適用される約50,000(1/h)というSV値に対し、12,000~74,000(1/h)の範囲においてSVの低下にともないアルデヒド類の生成率は大きく増大し、ガス流速に留意すべきことを見出した。SVを1,000(1/h)程度まで小さくすると分解効果が卓越し、反応速度が重要な因子であった。温度については、40~50℃の範囲で温度が高くなると生成率は増加した。また、共存物質として、アセトンまたはエチレンをアルコールに加えて供給すると、生成率がおよそ15~70%増大する結果が見出された。このことは、実際のVOC複合排気試料に対する光触媒反応のもとで、種々の酸化還元反応等が複合的に起こり得る条件下では、共存物質の影響が無視できない場合があることを示すと考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|