2012 Fiscal Year Annual Research Report
微小環境物質の起源解明にむけた極微量多元素自動化学分離技術の開発
Project/Area Number |
22550143
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
宮本 ユタカ 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (60219821)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イオン交換分離法 / 極微量分析 / 環境試料 / ウラン / 鉛 / ランタノイド / トリウム |
Research Abstract |
本研究では、環境を汚染する大気浮遊じん等の環境物質の放出起源を解明する手段として有効な複数の元素の定量・同位体比分析が極微量でも可能となる多元素同時化学分離技術を確立することである。しかも誰でも簡単に操作できる分離技術を目指す。分離・分析対象とする元素は鉛、ウラン、トリウム、希土類元素である。研究代表者がこれまでの研究によって開発した陰イオン交換樹脂を用いた逐次分離法を本目的に合うように小型化・自動化し、実試料を分離・分析して開発した技術の実用性を評価するまでを目的とする。 本年度(24年度)は前述した目的を達成するため、元素濃度の推奨値が明確な環境試料について本システムで分離し、ICP-MSで元素分析を行った。目的元素を6時間以内に回収率95%以上で完全に逐次分離することが出来た。500μgの試料(ウラン量にして0.8ng)以上の試料を正確に分析することが出来た。試料の分解から分析まで一連の操作で外部から混入するウランのブランク量は38pgであった。実試料の分析結果から評価すると、このシステムを用いることでμmサイズの粒子を分離分析することが可能である。 開発した全自動化学分離システムの概要、本法の特徴および有効性、その応用分析結果について、得られた結果をとりまとめ、「第8回原子力ならびに放射化学に関する国際会議(NRC8)」で発表し、研究者に広く公開した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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