2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22550150
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 俊樹 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70171775)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | タンパク質工学 / 金属タンパク質 / 4-へリックスバンドル型タンパク質 / 複核タンパク質 / デノボデザイン / チトクローム-C-オキシダーゼ |
Research Abstract |
金属イオンは天然タンパク質の活性中心ある場合が多く、配位構造と機能の相関に興味を持たれて金属配位の設計が盛んに行われてきた。これまでに単核の金属イオンの結合デザインについて多くの報告はあるが、複数個の金属イオンを持つタンパク質については未だに報告例はほとんどない。本研究は、複核金属タンパク質の設計、構築を行い、複核金属タンパク質の設計方法の向上を目指したものである。本研究では、生体に重要な機能を持つ2つの銅イオンが2つのシステインを介して結合しCu2S2ダイアモンドクラスターを形成しているチトクローム-C-オキシダーゼ(COX)の設計を行った。銅イオンの配位構造を安定な4-へリックスバンドル型タンパク質中に設計し、タンパク質を取得後、UV-visスペクトル、EPRスペクトル、EXAFS解析などの物理化学的測定から設計タンパク質は天然のCOXとほぼ同じ性質を持つことがわかった。またこの情報から、コンピューターグラフィックスを用いた立体構造を構築した。天然タンパク質とは異なる立体構造中にCOXと同様なCu2S2ダイアモンドクラスターを形成させた初めての例である。天然タンパク質のスルオキシドジスムターゼ(Zn-Cu-SOD)は亜鉛イオンと銅イオンが近接して存在する。上記の4-へリックスバンドル型タンパク質中に亜鉛イオンと銅イオンの配置を設計した。これらの金属イオンの配位にはHis残基が関与している。設計にHis残基だけを入れたタンパク質は銅イオンが一つしか入らなかった。そこで、タンパク質中にCys残基をモニターのために加えたところ銅イオンと亜鉛イオンが配位したと考えられる結果が得られた。解析は完全ではないが、設計により銅イオンと亜鉛イオンを同時に入れた初めての例である。これらは今後の金属配位のデザインの指針にとって有用な結果である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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